2007年度 レポート第7回 回答集

熊本大学
生命資源研究・支援センター
バイオ情報分野
荒木 正健
Tel : (096) 373-6501, FAX : (096)373-6502
2008年 1月29日更新

2007年度 最前線の生命科学C レポ−ト第7回(2007年11月 29日実施)回答集

[ テーマ ]オーダーメイド医療について

[ 回答 ](全27人)

・オーダーメイド医療という言葉はなんとなくでも知っていたし興味を持っていた。自分の知っている範囲の知識ではオーダーメイド医療というものは患者の体にあった治療法や体の体質による薬の副作用が少ないものを選んでいく事だった。オーダーメイド医療が一般的に広がっていく事は良い事だと思う。けれど私はそんなには普及していないように感じる。その原因はお金の問題と検査の難しさなどがあるからだと思う。また、さまざまな人から情報を集めてそれを調査するのには多くの時間を費やしているのだと思う。これらの原因の対策としては医療の進化が必要となってくるだろう。オーダーメイド医療が一般的に普及していけば副作用に苦しむ人達や処方された薬の効果がない人達を救っていけるので普及する事を強く望みます。 (工学部)

・もしもオーダーメイド医療がこれから発達し、私たちの身近なものとなったら薬の副作用などで苦しむ人がいなくなり、より快適な生活が送れると思います。このオーダーメイド医療がこれからさらに改良されて、安価な値段で、どこの病院でも診察出来るようになる日が早く訪れることを期待しています。 (工学部)

・オーダーメイド医療は、その患者さん一人ひとりに合った医療の提供であるため、副作用も少なく効果が期待できる。という事を再び学ぶことができた。
 また、副作用の治療に使われている医療費がこんなにもかかっているとは考えていなかった。この医療費の削減にもオーダーメイド医療は大きな役割を果たすということを講義で学び更にオーダーメイド医療の素晴らしさを実感した。
 したがって、オーダーメイド医療は今後の医療の発展に大きく貢献できるものであると考える。 (医学部)

・オーダーメイド医療が実現すれば、薬の副作用が起きないようにできるので患者さんの苦痛が軽減されるのは勿論、今まで副作用の治療に費やされていた費用と時間も節約でき、人生をより有意義に過ごせることが期待できると思います。しかし、その運行は個人の遺伝情報が絶対漏れないという条件下でなければ大きな危険 が伴うので、今の日本の個人情報の漏れ具合をみると、実現するのはそんなに近い将来ではないような気がします。 (工学部)

・患者の側にたった医療が出来てくるのではないか。薬を服用するさいにも自分の体を使って効果はどうか副作用はでるかつかってみなければならないところもあり患者の負担は大きかった。遺伝子のサンプルなどのもんだいもあると思うが患者を主に考えた医療体制が一番重要だと思う。(生涯学習)

・オーダーメイド治療について。個人で薬の効き目の違い、副作用などの改善ができるのことはとてもいいことだと思います。しかし、個人情報の扱いに十分注意してほしいと思う。もし全国民の遺伝情報を管理する場合、今の年金問題のように杜撰な管理状態にならないことを願います。(教育学部)

・オーダーメイド医療は、一人一人に合った医療を提供できる、画期的な技術だと思います。
 しかしながら、オーダーメイド医療に企業が進んで研究・開発に乗り出そうとしないことが残念です。
 このような状態だと、日本の医療はますます他の国から遅れをとっていき、将来的にもよくないと思います。
 私は、医療とは、患者さん、ひいては全ての人のことを第一に考えたものとしてあると思っているので、オーダーメイド医療はこの先ますます発展させていかなければならないものだと思います。(医学部)

・一人一人の体質に最も合った診断や治療を行うことが出来るので、的確な診断ができ、副作用を抑えられる。本当にすばらしい技術だと思う。ただ、情報の公開や管理を徹底することが最も必要なことだと思う。多額のお金もかかっているのだから、なおさらどういった目的でゲノムプロジェクトを進め、どのような結果が得られるのかなどを私たちもきちんと知るべきだし、管理する側は遺伝情報を扱ううえでどのように情報を管理しているかなど積極的に公開し、絶対に情報がもれないように管理しなければならないと思う。(医学部)

・SRC(遺伝子多型研究センター)では個人ごとの「多型」と特定の病気との関係を調べていて、世界に先駆けて薬の効き方や副作用の研究を進めている。
 個人別の遺伝子情報の解読から病気の根源に踏み込んだ治療薬の開発が進められている。これは個人別の治療が可能となることを意味し、オーダーメイド治療を可能とする。
 従来の医療は病気の症状が発現すると、一般的な治療が施される。この治療ではピンポイントの効き目がない場合がある。薬の副作用の発生や、投与する分量が的確でなく、むしろ多すぎて無駄な費用を使うといわれる。
 個人の症状に合わせた優しいオーダメイド治療の開発は待ち望まれるし、急速に進歩している。
 このシステムの開発には「ITとナノテク」との融合が不可欠とある。
 しかし、12月3日の日経新聞の記事には、「ゲノム解析装置は過去10年間でコストは下がり、解読速度は上がり続けている。米国イルミナ社製の安価な最新装置の導入が日本ではまだ皆無。世界では100台も導入されているのに」とのこと。
 この装置と多型研究とは無関係とは思われません。
 そんなことで、オーダーメイドの薬はもちろん治療は日本では遅れてしまうのではないか、と心配させられます。(生涯学習)

・オーダーメイド医療が普及することで患者さん一人一人その人に適した治療が行われるのであれば早期の実現を望みます。ただしコンピュータによって個人情報が管理されるということなので個人情報等が漏えいしないかという不安もあります。(医学部)

・病院でもらった薬が全く効かないことなどよくあります。なので自分の遺伝情報に合わせて医療を行えることはとても画期的で素晴らしいことだと思います。ただ医療が発展すれば人の寿命ものびると思います。これ以上人口が増えて大丈夫なのかと感じます。(理学部)

・オーダーメイド医療は、その人にあった適切な治療や投薬などを行っていくことができると思うので今後の医療現場において、とても役に立つものになると思う。しかし、一人一人の遺伝子についで調べまとめていかなければならないので、膨大な時間と手間がかかるとおもわれる。また、その個人データが悪用されたりしないかが心配な点であると思う。(医学部)

・今回の講義を受けて、オーダーメイド医療には賛成である。自分の遺伝病に関しての治療法が確立すると安心する。 (工学部)

・オーダーメイド医療はすばらしい技術だと思います。副作用の治療で約8兆円のお金がかかると聞いて驚きました。もっとオーダーメイドが発展して、よりよい治療ができたらいいなと思いました。 (工学部)

・オーダーメイド医療が確実なものになれば人がどんな病気になろうとも臨機応変な対応ができるだろうと思う。もし、自分が病気になって、お金がかかろうとも、それに頼ることにより安心出来ると思う。 (工学部)

・私はオーダーメイド医療について賛成です。以前私が風邪をひいたとき、医者から出された薬を飲んだらアレルギー反応が出てしまいました。ちゃんと遺伝情報を調べ、適当な薬を出しておけば、こんなことにはならないはずです。人は同じものを食べても、太りやすい人や痩せやすい人もいるように、人によって体質が違います。ですから体質にあわせた薬を処方することは大切だと思います。 (工学部)

・オーダーメイド医療について考えたことは、オーダーメイド医療が実現されればそれぞれの患者に、より適切な治療ができるようになると思います。また、病気の治療で投与される薬もオーダーメイド医療なら副作用の出にくい薬などを選んだりすることも可能だと思います。だからオーダーメイド医療はより効果的な治療を可能にすると思います。しかし、オーダーメイド医療はもっとも重要な個人情報である遺伝子情報を利用することになるので、その情報の保護をどのように行っていくかという課題もまだ残っていると思います。 (工学部)

・私はオーダーメイド医療について賛成です。それぞれに適した薬剤を処方される事にこしたことはないからです。しかし、機械に頼ってばかりの処方になってしまうと医療の信頼性を損なうことになり、根本的な意味で治療とは言えないと思います。人が人を治すという信頼の相互関係はなくなってほしくないと思います。 (工学部)
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 確かに「人が人を治すという信頼の相互関係」は重要だと思います。(コメントby 荒木)

・オーダーメイド医療が現実化すれば,確かに薬剤投与による副作用や被害は減少すると思う。しかしオーダーメイド医療が確立しても,医師の選択した薬剤が適切なのかを判断するのは機械なので,安心しきるのは良くないと思う。 (工学部)

・オーダーメイド医療について、私は良いと思います。自分の遺伝子情報が記録しているICチップを提出すれば、副作用や悪影響のない治療を受けられるということは、患者にも負担がなく、また、より早く診察できると思います。 (医学部)

・患者の遺伝子を調べて、体質にあった薬、治療法ができるオーダーメイド医療は大いに期待する。今まで、強い副作用で使用できなかった抗がん剤も事前に遺伝子を調べ、副作用が起きにくいとわかれば、積極的に使用できると知り、凄いことだと思った。 (医学部)

・オーダーメイド医療が可能になることで、副作用がなくなることはもとより、どの薬が効き、効かないのかがわかり、無駄な医療費が減る。このことにより多くの人々の命が救えることを期待したい。 (工学部)

・オーダーメイド医療が可能になると、各人の病気やけがにあった最適な治療ができるようになることが予想される。このことで、現在よりもさらに高齢者や病人、けが人にとって理想的な医療環境が実現するだろう。また、医薬品など、技術面でも急速な進歩が期待できる。 (工学部)

・オーダーメイド医療は素晴らしい考えと思います。遺伝子によって、薬の効き方や副作用のでかたが違うと知りませんでした。オーダーメイド医療が普及し、一人一人に最も適した治療が出来る日が早く来るといいなあと思います。 (工学部)

・オーダーメイド医療はとてもいい治療法だと思う。その人にあった治療ができるから、病気も治りやすくなるように思える。もっと、普及したらいいと思った。 (工学部)

・オーダーメイド医療が実現できるとすればとても便利だと思います。先生がおっしゃるように確かに医者の出番がなくなってくるなと思いました。ただ、すべてコンピューターに任せるのはなんとなく不安な気がします。 (医学部)

・オーダーメイド医療の開発はとても画期的だと思います。患者さんの負担も最小限にでき、また医療費をおさえられる点では、とても有効的な治療法だと思います。しかし、その研究のためのDNA情報収集や遺伝情報の扱われ方には、きちんとした配慮と対策をとられるべきであると考えられる。遺伝情報を知ることで、多くのことを得られる反面、そうした配慮がないままに利用されることのリスクも考えて行って欲しい。私自身、自分の遺伝情報を研究して欲しいかと言われると、すぐに“はい”とは言えない。 (工学部)


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