レポート第12回 集計結果

熊本大学・遺伝子実験施設
熊本市本荘2ー2ー1
Tel : (096) 373-6501, FAX : (096)373-6502
2000年 7月25日

生命科学G レポ−ト 第12回
2000年1月26日

  1. テキスト(遺伝子と夢のバイオ技術、110〜120ページ及び21〜28ページ)と補足資料Dを参考にして、下記の質問に答えて下さい。

    ア)VNTR(variable number of tandem repeat)とは、ヒトのゲノムの中に存在する単純な繰り返し塩基配列です。繰り返し配列部分の外側の配列でプライマーを作製し、PCRを行うと、繰り返しの数に応じてPCR産物の長さが変わります。ここは理解できましたか?

    回答者数(カッコ内の数字は%)
    回答合計
    326人
    工学部
    106人
    理学部
    63人
    医学部
    40人
    教育学部
    44人
    薬学部
    12人
    文学部
    18人
    法学部
    43人
    良く判った146 (45)41(39)30 (48)28 (70)15 (34)9 (75)6 (33)17 (40)
    少し判った169(52)62 (58)33 (52)12 (30)26 (59)3 (25)11 (61)22 (51)
    判らなかった11(3)3 (3)0 (0)0 (0)3 (7)0 (0)1 (6)4 (9)

    イ)染色体は必ず2本ずつペアとなって存在していますので、あるVNTRに注目した場合、1個人は父親由来と母親由来の2種類の繰り返しパターンを持っています。従って、電気泳動でPCR産物の長さを調べると2種類のバンドが検出されます。ここは理解できましたか?
    回答者数(カッコ内の数字は%)
    回答合計
    326人
    工学部
    106人
    理学部
    63人
    医学部
    40人
    教育学部
    44人
    薬学部
    12人
    文学部
    18人
    法学部
    43人
    良く判った188 (58)53(50)43 (68)33 (83)16 (36)11 (92)7 (39)25 (58)
    少し判った123(38)46 (43)19 (30)7 (17)26 (59)1 (8)10 (55)14 (32)
    判らなかった15(4)7 (7)1 (2)0 (0)2 (5)0 (0)1 (6)4 (9)

    ウ)テキストに載っているMCT118鑑定法の場合、16塩基の塩基配列の繰り返しですので、繰り返し部分の長さは、14回繰り返しで224塩基、41回繰り返しで656塩基になります。ここは理解できましたか?
    回答者数(カッコ内の数字は%)
    回答合計
    326人
    工学部
    106人
    理学部
    63人
    医学部
    40人
    教育学部
    44人
    薬学部
    12人
    文学部
    18人
    法学部
    43人
    良く判った142 (44)32(30)36 (57)33 (83)10 (23)10 (83)7 (39)14 (32)
    少し判った142(44)59 (56)22 (35)5 (13)26 (59)1 (8)7 (39)22 (51)
    判らなかった41(12)15 (14)5 (8)1 (3)8 (18)1 (8)4 (22)7 (16)

    エ)マイクロサテライトは7塩基までの短い繰り返し塩基配列です。TH01鑑定法の場合、4塩基の塩基配列が5〜11回繰り返していますので、繰り返し部分の長さは16塩基〜44塩基です。これにプライマーの長さ(1個20塩基前後)を加えても100塩基以下です。ここは理解できましたか?
    回答者数(カッコ内の数字は%)
    回答合計
    326人
    工学部
    106人
    理学部
    63人
    医学部
    40人
    教育学部
    44人
    薬学部
    12人
    文学部
    18人
    法学部
    43人
    良く判った93 (29)21(20)21 (33)28 (70)6 (14)9 (75)3 (17)5 (12)
    少し判った172(53)62 (58)34 (54)9 (23)29 (66)3 (25)6 (33)29 (67)
    判らなかった60(18)23 (22)8 (13)2 (5)9 (20)0 (0)9 (50)9 (21)

  2. DNA鑑定という方法は、PCRが開発される前からありました。やはりVNTRミニサテライトの繰り返しの数の違いを利用し、サザンブロットという方法で検出していました。ただし、この場合、次のような欠点がありました。

    a)大量の試料が必要。例えば血液からDNAを精製する場合で、10ml以上の血液が必要。

    b)5kb, 10kbなどの長いサイズのバンドを対象にするので、質の良いDNAが必要。従って、試料の状態が悪いと使用できない。また、操作も煩雑で、ある程度の熟練を必要とする。

    c)解析結果が出るまでに4日〜1週間必要。

    d)検出に放射性同位元素(RI)を使用する場合、特殊な設備が必要。


     PCRを応用することにより、例えば血液1滴で、どこででも、1〜2日で結果が出せます。しかも正確に。そこで、様々な分野で利用されています。あなたならどのような場面で利用しますか?

    回答集


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