第13回生命資源研究・支援センターシンポジウム

「マウス表現型解析情報を正しく伝えるために」 

  理研 バイオリソースセンター マウス表現型解析開発チーム

             チームリーダー 若菜 茂晴

 表現型解析は生物機能そのものを解明する手段であり、その結果を見いだすことは生物学の目的といっても過言でない。表現型と言ってもいろいろあるし、マウスで自分が知りたい解析方法は?といろいろ考えることもあると思う。一般に、表現型(ひょうげんがた)という言葉は、生物学分野では広く捉えがちであるが、疾患のような漠然としたものから、最近では分子表現型という分子まで記されている場合もある。しかしもともと表現型とは遺伝学で生まれた言葉で、遺伝子型によって規定された生物の形態、構造、行動や生理的機能をあらわすものである。しかし、表現型解析を進めるに当たってその情報をどのように扱うべきか、個人研究レベルでなく、ひろく国際標準化したものとして理解してもらう必要があろう。我々はこれまでENUミュータジェネシス、日本マウスクリック、およびIMPC(International Mouse Phenotyping Consortium)の活動を通じてマウスの網羅的表現型解析に取り組んできた。本シンポジウムではこれまでの経験をふまえてマウス表現型解析情報を正しく標記することの難しさを踏まえ、その重要性について述べてみたい。