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Q:遺伝子組換え食品ってどうやって作るの?

A:
 遺伝子というのはヒトの細胞だけでなく、全ての生物や植物の細胞の中に存在します。そして私達がものを食べて美味しいとか、栄養があるといった性質は遺伝子によってきめられているのです。具体的に言うと、遺伝子によって生み出される、タンパクによって決められるのです。
 遺伝子組換え食品では、植物の遺伝子の中に遺伝子工学の技術を使って、主に次の三つのことをしています。

@害虫にたいして強い性質となるような遺伝子を組み込む。
 これはもともと土壌に生息していたバチルスチューリンゲンシスという細菌(Bt菌)から、害虫に強い性質をもつ遺伝子であるBt遺伝子を組み込むことで、農作物を害虫から守り、農薬散布の必要もなくなります。Bt遺伝子δ(デルタ)エンドトキシンという殺虫タンパク質を生み出し、これは哺乳類や鳥類には無害です。
 これを利用した作物にトウモロコシ、綿、菜種、ジャガイモなどが実用化されています。
A除草剤に対して強い性質となるような遺伝子を組み込む。
 除草剤が雑草を枯らすメカニズムは除草剤の成分(例えばグリホサート)が植物の生育に必要な酵素(EPSPS)の働きをブロックすることで起こります。そこでグリホサートの影響を受けないmEPSPs酵素というタンパクを作る遺伝子を農作物に組み込みます。するとこの農作物はグリホサートをまいても、影響を受けずに雑草だけが枯れてしまいます。アメリカやカナダではこの技術を使ったダイズが実用化されています。
B栄養価が高くなる遺伝子を組み込む。
 遺伝子組換え技術によって、作物の栄養成分を変えることも可能です。例えば高オレイン酸大豆は、オリーブオイルよりも多くのオレイン酸を含み、このオレイン酸には血中の善玉コレステロールはそのままで、悪玉コレステロールだけを下げる効果があると報告されています。
 またβカロチンを多く含む米として開発されたゴールデンライスは世界中に四億人いるといわれるビタミンA欠乏症の人を救う技術として注目されています。ビタミンA欠乏症の人は様々な病気にかかりやすく、失明の危険もあります。
 その他にも、タンパク質のとりすぎに注意しなければならない腎臓病の人のために、低タンパクのお米が開発中で、鉄分を多く含むレタスなどの研究も進められています。