******** GTC On Line News No.628*******
2005年 9月13日
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 下記日程で、第58回遺伝子技術講習会を開催します。  多数の方の御来聴を歓迎いたします。

=========第58回遺伝子技術講習会=========
主 催:熊本大学 生命資源研究・支援センター 遺伝子実験施設
共 催:拠点形成研究B「新世代生命科学におけるプロテオミクス
    研究・教育システムの構築」
テーマ:『HaloTagTM テクノロジーのご紹介』
日 時:2005年9月28日(水)14:00〜15:30
講 師:プロメガ株式会社 テクニカルサービス部
     部長 本間 直幸 氏
【要旨】
 HaloTagTM Interchangeable Labeling Technology (HaloTagTM テクノロジー) は HaloTagTM タンパク質(HaloTagTM)とHaloTagTMリガンド(リガンド)の共有結合を 利用した新しいバイオイメージング技術です。HaloTagTM テクノロジーでは、細胞内 でHaloTagェがリガンドの受け皿として機能するため、結合させる蛍光リガンドを変 え ることで、1つのHaloTagTMを複数の蛍光で染め分けることができます。また、 HaloTagTM テクノロジーを用いたイメージングでは蛍光標識されたHaloTagTMだけか ら発光が得られるため、従来の方法では、次々に発現する同色の蛍光タンパク質によ り、その見分けが困難であった目的タンパク質の経時的な動態観察も効果的に行うこ とができます。また、HaloTagェテクノロジーで用いられるリガンドは変性条件下で も 安定なため、生細胞のみならず、固定条件下でもイメージングが可能です。しか も、 このリガンドの安定性はSDS-サンプルバッファー中でも保持されるため、タン パク質 の発現をSDS-PAGE後、蛍光イメージャーで直接検出することもできます。ま た、 HaloTagTM テクノロジーでは、イメージング以外にもビオチン標識リガンドを 用いる ことにより、ストレプトアビジンとのアフィニティを利用したHaloTagTMの精 製も容 易に行うことができます。
 今回のセミナーでは、リガンドを変えることで、ひとつのコンストラクトからさま ざまな応用が可能なHaloTagTM テクノロジーの概要と、この技術を用いたアプリケー ションをご紹介いたします。

HaloTagェアプリケーション例:
・生細胞を用いたタンパク質の動態(局在)観察(リアルタイム・イメージング)
・マルチカラー・イメージング(蛍光免疫染色法との組み合わせによる)
・(Non-RI)パルス-チェイス実験(発現時期に応じた融合タンパク質の染め分け)
・タンパク質複合体の単離(Pull-down アッセイ)
HaloTag Interchangeable Labeling Technologyホームページ: http://www.promega.co.jp/halotag/index.html
参考図書:
1) 本間直幸 「生きた細胞内でタンパク質を染め分ける:HaloTagェ バイオイメー ジ ング・テクノロジー」 Bionics (2005) April Topics/Review, 72-73
2) 本間直幸 「バイオイメージングの新技術:GFPでの「不可能」を「可能」にする アプローチ ヤHaloTag Interchangeable Labeling Technology」 バイオテクノ ロジ ー・ジャーナル(2005)5/6, 288-289
  


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熊本大学・遺伝子実験施設; E-mail:www@gtc.gtca.kumamoto-u.ac.jp