優秀作品(2)
熊本大学
生命資源研究・支援センター
バイオ情報分野
荒木 正健
Tel : (096) 373-6501, FAX : (096)373-6502
2011年 9月23日更新
『時間の分子生物学』(工学部)
(1)この本を選んだ理由を書いて下さい。
先生の本の紹介文を読んで、自分は朝起きれなかったり、長時間昼寝をしてしまう事がよくあるのですごく興味をもったから。
(2)この本で著者が一番伝えたい事は何だと思いますか?
読んでいて一番大切だと思ったのは、体内時計の発振機構にあるネガティブフィールドバックと睡眠の原始的睡眠の仮定についてです。
(3)この本を読んで感じた事、考えた事を書いて下さい。
この本を読む前から体内時計という言葉は知っていたけど、体内時計は感覚的なものだと思っていたので、実際に体内で24時間にかなり近い時間を刻んでいることにまず驚いた。さらに細胞の一つ一つがタイムラグがあるとはいえ、時を刻んでいる事に驚いた。また体内時計の仕組みにもかなり納得させられた。増えたら連動して減る、減ったら連動して増えることの繰返しならズレは少ないと思ったし、睡眠薬を飲むと眠くなる理由もカフェインをとると眠気が覚める理由も同時にあっさりと理解できたと思う。 また昔から言われてきた「朝は太陽の光をいっぱいあびるべきだ」ということにもきちんとした理由があることにも驚いた。睡眠の質についての話から、年をとると早起きになる理由や、寝たのに疲れがとれなかった時の理由などを自分に合うように習得できれば、この本を読む理由になった朝起きる苦痛や長時間の昼寝を改善できるかなと期待が持てた。
またハエの睡眠の話では、正直昆虫が寝るかなんて考えたことなかったし、寝たとしても、ハエは夢見たり、人間みたいにいきなり、びくってなったりするのかなっていう面白い疑問がいっぱい浮かんだけど、仮説では夢を見ないようなので少し残念でした。でも読んでいくうちに、人間のように睡眠がレム睡眠とノンレム睡眠に分かれていることで金縛りなどの不便な点もあるのでハエのような単純な睡眠も、人間のような高度な睡眠もどちらがいいのか一概には言えないなと思った。
またマウスを使った実験でレム睡眠中の夢を見ることは、起きている間に学習した事を復習するものであるという可能性が生まれたことで、これからこのメカニズムが解明されていけば、例えばテスト勉強やスポーツにも生かせるようになるのではないかとも思った。確かに今まで経験で、勉強してすぐ寝ても、起きた時に勉強したことを覚えていたのでこの仮説にも共感することができた。
また気になっていた「睡眠は貯めることができるのか」や意味自体よくわかっていなかった「時差ボケ」についても書かれていて睡眠についてとても広い範囲のことが書かれていることに驚いた。今まで休日は1週間分寝るつもりで長時間寝ていたけど、寝溜めは一日分ほどしかできないようなのでやめようと思った。
この本を読んで、今まではただ休むだけだと思っていた睡眠の根本的なメカニズムからコントロールの仕方など色々なことがわかって、非常に有意義だった。
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*****2008年度・優秀作品*****
冬休みの課題レポート・2008
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