冬休みの課題レポート・2006
冬休みの間にどれか1冊読んで、レポ−ト(別紙書式)を提出して下さい。このレポ−トに関しては、下記基準に従い、私の独断で5段階評価(5点〜1点)します。
5;発想がユニ−クで、その問題を議論する場合に大変参考になる。
4;論理的思考を行い、人を説得する力がある。
3;素直に感想を述べ、自分で感じた事、考えた事がきちんと書いてある。
2;自分では何も考えていない。
1;本当に読んだかどうか怪しい。
この「冬休みの課題」と期末試験は必須項目とします。どちらを欠いても単位は認めません。また通常のレポ−ト(出席)を各1点とし(トータル13点)、「冬休みの課題」(5点満点)及び期末試験の点数(7点満点)と合わせて総合評価します。
(25点満点/25−23:秀、22−20:優、19−18:良、17−15:可、14−0:不可)
「冬休みの課題」提出期限;2007年 1月17日
1)『イエスの遺伝子』
マイケル・コ−ディ 著、 内田昌之 訳、
徳間文庫 上(620円)・下(580円) [2000年2月]
SF。遺伝子スリラ−。たったひとつの体細胞から人間の遺伝子すべてを解読できる装置“ジ−ンスコ−プ”の発明から始まる新しい世界。遺伝子工学とキリスト教。ベンチャ−企業と秘密結社。大変「面白い」小説ですが、いろいろ考えさせられることも多いと思います。
2)『イヴの七人の娘達』
ブライアン・サイクス 著、大野 晶子 訳、
ヴィレッジブックス、377ページ、860円 [2006年11月]
最先端の科学によって明らかにされた人類の歴史。母から子へそのまま受け継がれる「ミトコンドリアDNA」の研究と「PCR」が可能にした真理の探究。盛りだくさんのエピソードをちりばめた、かなり読みごたえのある本です。人種や民族の違いで争うことの無意味さを実感できると思います。文系の人にもお勧めです。
3)『時間の分子生物学』
粂 和彦 著、
講談社現代新書、201ページ、700円 [2003年10月]
「生物時計」という言葉を知っていますか? 一般的には「体内時計」と呼ばれることが多いと思いますが、地球上のほぼ全ての生物の遺伝子には、24時間の時を刻む能力が書き込まれています。分子生物学の最前線で研究している著者(熊大教員)が、生物時計の仕組みと「睡眠」の謎について、優しく丁寧に、なおかつ面白く解説しています。文系の人にもお勧めです。
4)『1リットルの涙 難病と闘い続ける少女亜也の日記』
木藤 亜也 著、
幻冬舎文庫、270ページ、560円 [2005年2月]
この本は約20年前に単行本が出版され、映画やテレビドラマにもなったベストセラーが文庫化されたものです。ですが、最近まで私は全く知りませんでした。そして、脊髄小脳変性症という病に侵された少女の日記に衝撃を受けました。障害者を見る目が確実に変わると思います。この本を読んで感動した人は、『いのちのハードル』と『ラストレター』も是非読んで下さい。
5)『いのち 生命科学に言葉はあるか』
最相 葉月 著、
文春新書、294ページ、880円 [2005年10月]
脳死、臓器移植、クローン、生殖医療、遺伝子診断、遺伝子組換えなど、生命科学に関する様々な問題をテーマに、哲学、宗教、医療、自然科学など各界の第一人者との対話が続きます。「いのち」について考えるためのすばらしい参考書だと思います。
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