アクティブボード・3月

熊本大学・遺伝子実験施設
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2002年 3月18日 更新


アクティブボード・2002年3月

研究発表を行った学会;第24回日本分子生物学会年会
2001年12月9日〜12日(横浜)
タイトル;大腸菌のYibPタンパク質は高温でのFtsZリング形成に必須
発表者;市村 俊治
   (発生医学研究センター 胚形成部門 細胞複製分野)
Abstract;
 YibPタンパク質は42kDaで、239アミノ酸からなる長いコイルドコイル構造を持ち、そのN端に膜貫通シグナル、C端に球状ドメインを持つ。我々はyibP破壊変異株を分離、解析した。大腸菌のyibP破壊変異株はL培地(0.5% NaCl)において高温(42℃)では生育できない。また、42℃では細胞分裂が阻害され細胞がフィラメント状になる。42℃ではFtsZリングの形成が阻害されることが免疫抗体顕微法で明らかになった。精製したYibPヒスタグ融合タンパク質は、βカゼインを分解するプロテアーゼ活性を持つことが明らかになった。N端の膜貫通ドメインには内膜に存在し、中央部のコイルドコイル領域およびC端の球状ドメインは細胞質中に存在することを証明した。YibPタンパク質のホモログはグラム陰性菌プロテオバクテリアのβおよびγサブディビジョンに広く分布する。


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