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アクティブボード・２００２年 ７月
研究発表を行った学会；日本発生生物学会第３５回大会
２００２年５月２１日〜２３日（横浜）
タイトル；アフリカツメガエルの生殖細胞と初期胚で特異的に発現する新規遺伝子Xenopus tudor repeat（Xtr）の機能解析
発表者；日吉 真照 氏
（熊本大学大学院自然科学研究科 博士後期過程 物質・生命科学専攻 生命情報科学講座）
Abstract；
アフリカツメガエル（Xenopus laevis）の精巣cDNAライブラリーから選別したXtr遺伝子は、雌雄生殖細胞と初期胚で特異的に発現する新規の遺伝子である。この遺伝子産物（Xtrタンパク質）は、N末端側に4つのtudorドメインが存在するという特徴をもっている。今回、Xtrタンパク質の発現時期、および機能解析を行うため、このタンパク質に対する中和抗体を作製した。N末端側から3番目と4番目のtudorドメインを含む融合タンパク質を抗原として作製した抗体は、Xtr cDNAから予測されるタンパク質の分子量とほぼ同じ220kDaのタンパク質に結合した。この抗体を用いてXtrタンパク質の発現時期を調べたところ、mRNAの存在様式と同様に雌雄生殖細胞と初期胚に特異的に存在していることが明らかになった。これらの結果は、Xtrタンパク質が生殖細胞形成過程と卵割期で機能していることを示唆している。そこで、この機能を明らかにする目的で、まず2細胞期胚の片割球に今回作製した抗体を顕微注入したところ、抗体を注入した割球の分裂だけが阻害された。このことから、Xtrタンパク質は少なくとも卵割期の細胞分裂に関与していることが明らかになった。現在この中和抗体を用いて、卵成熟過程におけるXtrタンパク質の役割についても解析しているので、その結果も合わせて報告する。
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