研究発表を行った学会;日本発生生物学会第38回大会
2005年 6月 2日〜 6月 4日(仙台)
タイトル;可変型遺伝子トラップクローンデータベース(EGTC)
発表者;荒木 正健 氏
(熊本大学 生命資源研究・支援センター バイオ情報分野)
Abstract;
遺伝子改変マウスは、個体レベルでの遺伝子機能解析を行うための有力なツールである。我々は、部位特異的組換えシステムであるCre-loxシステムを応用し、単なる遺伝子破壊型の変異を作り出すだけではない『可変型遺伝子トラップ法』を開発し、様々な改良を加えてきた。今回、トラップクローンのデータベースを構築し、一般公開を開始したので紹介する。Database for the Exchangeable Gene Trap Clones (EGTC) [ http://egtc.jp/ ]
トラップベクターpU-21は、プロモータートラップタイプのベクターであり、トラップされた遺伝子の発現はnullになっている可能性が高い。ES細胞は、feeder free TT2細胞(KTPU10)を使用しており、in vitro differentiationの実験が組みやすい。トラップベクターが1コピーのみ挿入されたクローンを選び、アグリゲーション法を用いてキメラマウスを作製した。生殖系列に入ることを確認した系統に関して、トラップされた遺伝子が何かを5'-RACE法を用いて解析した。5'-RACEで得られた塩基配列をDDBJに登録し、可変型遺伝子トラップクローンデータベース(EGTC)を作成した。キーワード検索及び塩基配列情報によるホモロジー検索が可能である。さらに、ほとんど全てのクローンをCARD R-BASEに寄託しており、EGTCへの供給依頼があった場合、CARD R-BASEへの供給依頼としてマウスまたは凍結胚を送ることにしている。詳細データのページのCARD IDをクリックすると、CARD R-BASEの該当するクローンのページに飛ぶようにリンクを張っている。逆に、CARD R-BASEに記載されているEGTC IDをクリックすると、EGTCの詳細データのページに飛ぶようにリンクが張られている。
|