今月のお知らせ(9月)
内容:
(1)第22回遺伝子技術講習会の御案内
(2)第23回遺伝子技術講習会の御案内
(3)第24回遺伝子技術講習会の御案内
下記日程で、第22回遺伝子技術講習会を開催しますのでお知らせします。多数の方の御来聴を歓迎いたします。
===第22回遺伝子技術講習会===
テ−マ;
『生体分子間相互作用解析技術;
ポストゲノム時代におけるタンパク質の機能解析』
機 器;BIACORE 3000システム(ビアコア株式会社)
場 所;遺伝子実験施設・6階・講義室(602)
日 時;平成13年9月5日(水)13:00〜17:00
13:00−14:00
BIACOREの測定原理(表面プラズモン共鳴現象)及び機器概要
14:00−15:30
BIACOREの実験応用例(アプリケーション紹介)
15:30−16:30
BIACORE 3000システムを用いてのデモンストレーション
16:30−17:00
ビアコア社の製品開発動向および質疑応答
17:00 技術講習会終了
講 師;浅岡 広彰 氏 [ビアコア(株)営業部]
大橋 武 氏 [ビアコア(株)学術部]
内 容;
BIACOREは、表面プラズモン共鳴(surface plasmon resonance, SPR)という光学現象を利用して生体分子間の相互作用をラベルなしでリアルタイムにモニターする装置です。 生体分子間の相互作用に関して、その親和性(解離定数KDあるいは結合定数KA)だけでなく、反応速度論的パラメータ(結合速度定数ka、解離速度定数kd)を得ることができるという特徴をもっています。今まで結合の強さからしか解析できなかった相互作用が、BIACOREの出現により結合の速さ(複合体生成の速さ)や解離の速さ(複合体の安定性)のような速度論的解析が可能となり、その反応の生物学的機能の解析に飛躍的な革命をもたらしました。1990年に初めてこの装置が紹介されて以来、この手法は、生体分子の相互作用の解析、構造−機能相関の研究に画期的な飛躍をもたらしました。現在までにBIACOREを用いた発表論文数は2500報以上におよんでおり、その対象は様々な基礎研究分野にも拡がっていますが、特に薬学・医学・創薬関係に特化した研究成果が国内外共に多く発表されております。本セミナーではBIACOREの測定原理、実験手法を解説し、BIACOREの応用例を紹介いたします。
(主な応用例)
・サイトカインアンタゴニストのスクリーニング
・組換え体大量発現、精製工程での応用
・多段階反応の解析
(MHCとT-Cellの結合解析、シグナル伝達物質の結合解析、等)
・オーファンリセプターのリガンドの探索
・プロテオーム解析への応用
・結合部位の速度論的解析
・薬物のスクリーニング
下記日程で、第23回遺伝子技術講習会『蛍光試薬及びその解析技術についての最新情報』を開催します。また翌日、レーザースキャニングサイトメータLSC2のフリーデモを開催します。多数の方の御来聴を歓迎いたします。
===第23回遺伝子技術講習会===
テ−マ;
『蛍光試薬及びその解析技術についての最新情報』
場 所;遺伝子実験施設・6階・講義室(602)
機 器;レーザースキャニングサイトメータLSC2
(オリンパス)
日 時;
平成13年 9月11日(火)15:00〜16:30
(1)クロンテックセミナー:
『蛍光タンパク質レポーターを用いた
細胞内多重標識について』
講演者:松崎 正晴 氏
(クロンテックカンパニー)
〜GFPに加え、近年見つかったサンゴ由来の蛍光タンパク質
NFPを用いた目的タンパク質の追跡 ・細胞内局在について〜
(2)オリンパスセミナー:
『レーザースキャニングサイトメータ
LSC2のご紹介』
講演者:清松 芳正 氏
(オリンパスプロマーケティング株式会社)
〜蛍光定量と細胞形態を同時に観察できる革新的な細胞解析
装置です。癌研究、タンパク質の役割と遺伝子機能の解明等
様々な研究での用途があります〜
平成13年 9月12日(水)9:00〜14:30
(3)フリーデモ:レーザースキャニングサイトメータLSC2
サンプルを持参して画像データの取り込みを希望され
る方は、出来るだけ事前に、遺伝子実験施設スタッフまで
ご連絡ください。
下記日程で、第24回遺伝子技術講習会を開催しますのでお知らせします。多数の方の御来聴を歓迎いたします。
===第24回遺伝子技術講習会===
テ−マ;
『小児神経疾患の遺伝的背景と治療法へのアプローチ』
日 時;平成13年10月12日(金)16:00〜17:30
場 所;遺伝子実験施設・6階・講義室(602)
講 師;難波 栄二 博士
鳥取大学遺伝子実験施設 助教授
近年、ヒトゲノムプロジェクトの進展に伴い、多くの疾患の遺伝的研究が急速に進んできている。小児神経領域の疾患では、比較的稀である先天代謝異常症などの単一遺伝子病を中心に遺伝的研究が行われてきた。しかし、近年てんかんや自閉症など、疾患頻度が高く複雑な遺伝的背景をもつ疾患の遺伝的研究も盛んに行われるようになってきている。
本講演では、先天代謝異常などの遺伝子診断の現状を、私の経験をもとに紹介する。そして、その治療法への新しいアプローチについて紹介する。ついで、自閉症の遺伝研究の方向とその問題点について述べる。最後に遺伝的研究を患者に役立てるシステムについても議論したい。
|