今月のお知らせ(平成8年11月)
熊本大学・遺伝子実験施設
熊本市本荘2ー2ー1
Tel : (096) 373-6501, FAX : (096)373-6502
1996年11月19日 更新
<遺伝子技術講習会についてのお知らせ(改訂版)>
下記日程で遺伝子技術講習会を開催いたしますので、お知らせいたします。
第3回 遺伝子技術講習会
主催:熊本大学・遺伝子実験施設
『染色体解析技術について;
FISHからCGH まで』
日時:平成8年11月27日(水)
14:30〜16:20
場所:楷樹会館・2階・第1研修室
講師:福重 真一博士
東北大学医学部病理学第1講座 助手
内容:
福重先生は、大阪大学細胞工学センター松原研究室において、セルソーターでヒトの各染色体を分離し、抽出した DNA のサザンブロッティングを行う事により、目的とする遺伝子のマッピングを行なう技術を開発されました。その後も、DuPont-Merck Pharmaceutical Co. において Brian Sauer 博士と共に Cre-loxP system の改良を行なうなど、様々な新技術の開発改良に携わってこられました。
今回は、FISH(Fluorescence in situ Hybridization)と CGH (Comparative Genomic Hybridization)について、主に技術的な面から解説していただきます。FISH 法は、遺伝子の染色体上の位置や、細胞内でのコピー数を知る直接的な方法として多くの研究室で用いられています。また、染色体欠失、増幅などを調べる有用な方法でもありますが、染色体上の特定の場所の情報しか得られません。これに対し、CGH 法は、癌細胞中の相対的な DNA コピー数の変化(増幅、欠失)を一度のハイブリダイゼーションでゲノム全体にわたって解析することが出来る画期的な方法です。
当日、講演と併せて、Carl Zeiss Vision のイジス FISH 画像処理システム(ISIS, in situ hybridization Imaging System)のデモンストレーションも行ないます。おおまかなスケジュールを下記に示します。
《14:00〜17:00 FISH 画像処理システム展示》
14:30〜14:50 FISH 画像処理システム 説明
(Carl Zeiss Vision 高川 悦子氏より)
14:50〜15:00 質疑応答
15:00〜16:00 福重先生の講演【FISH & CGH】
16:00〜16:20 質疑応答
なお、福重先生にお願いして、今回の講習会用テキスト(プロトコール含む)(無料)を作成しています。多数の方のご来聴を歓迎いたします。
連絡先:熊本大学・遺伝子実験施設 (内線 5437)
山村 研一、荒木 正健
<Somatic Cell Hybrid Panelについてのお知らせ>
遺伝子実験施設では、最近市販されるようになった各種ゲノムDNAなどを購入し、少量ずつ分注して実費で利用者に配付することを計画しています。その第2段として、PCRable DNA Monochromosomal Somatic Cell Hybrid Panel (BIOS Laboratories, Inc.) とPCRable DNA Polychromosomal Somatic Cell Hybrid Panel (BIOS Laboratories, Inc.)を購入しました。これらのパネルは、単一もしくは複数のヒト染色体を含むハイブリドーマのセットから構成されており、Monochromosomal Somatic Cell (MSC)の方は24本の、またPolychromosomal Somatic Cell (PSC)の方は20本のハイブリドーマDNAをサンプルとしてPCRを行なうことにより、目的とする遺伝子が何番の染色体にのっているか決定することが出来ます。
このうちPCRable DNA Monochromosomal Somatic Cell Hybrid Panel (BIOS Laboratories, Inc.) の分注作業が終了し、希望者への配付が可能になりました。各ゲノムDNA 10マイクロリットルずつ分注しており、標準的なプロトコールでのPCR 10 回分になります。価格は1セット9,000円です。DNA合成機やシークエンサーと同様に、利用者負担金として年2回移算措置を行なう予定です。希望される方は、遺伝子実験施設まで御連絡下さい。
PSC Hybrid Panelの方も、近日中に分注作業を行なう予定です。こちらの価格は、1セット8,300円を予定しています。
<WWWホームページの公開について>
KUIC News-letter, Vol.4, No.2 (1996. 7.15)に掲載されました<WWWホームページの公開について>の原稿を、MASA Home Pageに記載しました。コンピューターの素人がホームページを作成するにはどうすれば良いかを書いたつもりです。御笑覧ください。
<これまでのお知らせ>
熊本大学・遺伝子実験施設, E-mail:WWW@gtc.gtca.kumamoto-u.ac.jp