熊本大学・遺伝子実験施設
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1999年10月 1日 更新
「ショウジョウバエ性行動の遺伝解析」
キイロショウジョウバエの性行動を制御するメカニズムを
早稲田大学人間科学部
教授 山元 大輔
分子レベルで解明するため、P因子挿入法によって突然変異を
誘発し、8つの変異体を分離した。このうち satori と命名し
た系統は fruitless (fru) と呼ばれる遺伝子座の変異で、雄の
性指向性が異性愛から同性愛に転換する表現型を示す。原因遺
伝子のクローニングにより、fru 座が神経細胞の性を決定する
転写因子様タンパク質をコードすることが明らかになった。変
異体に正常型 cDNA を発現させ、表現型を救済したり、発現
ニューロンを同定する試みを行っているので、その成果を紹介
する。