[セミナーの様子]
下記日程で、第10回遺伝子実験施設セミナーを開催します。今回のテーマは『生物多様性』です。2004年2月、『遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律』が施行されましたが、『生物多様性』がなぜ重要かを理解している人(研究者を含めて)はそれほど多くないと思います。そこで、自然環境や野生生物に関するテレビ番組(どうぶつ奇想天外!)の監修等をされている千石 正一先生にセミナーをお願いしました。
第10回 遺伝子実験施設セミナー
主催:熊本大学 生命資源研究・支援センター 遺伝子実験施設
テーマ;『生物多様性』
日時;平成18年 3月22日(水) 16:00〜18:00
16:00〜16:10 センター長挨拶
16:10〜16:30 「LMOのABC」
16:30〜17:20 「種多様性が生態系を支えている」
17:20〜18:00 フリートーク
場所;熊本大学 生命資源研究・支援センター
遺伝子実験施設 6階 講義室(601)
講師および講演内容;
『LMOのABC』
熊本大学 生命資源研究・支援センター
バイオ情報分野 助教授 荒木 正健
規制法は『バイオセーフティーに関するカルタヘナ議定書』の的確かつ円滑な実施を確保するために作られました。カルタヘナ議定書では、「遺伝子組換え生物」のことをLMO(Living Modified Organism)と呼び、LMOに関する正しい知識・情報が重要とされています。そこでLMOの第2種使用を中心に、規制法の概要を紹介します。
『種多様性が生態系を支えている』
(財)自然環境研究センター
研究主幹 千石 正一
いわゆる共生のみならず、生物の世界では一見関係なさそうな種の間にも依存関係が多くみられる。天敵とされる存在すらも被食者の役に立っていたり、寄生者が寄主に益していたりもする。そのように生物どうしがいかに関係し合い、協力して生態を成立させているかをまず紹介する。地球が長い時間をかけて作り上げた精緻なシステムを、人間が理解もせず不用意に絶滅を引き起こしたりすると、生物多様性は減少し、その系全体が崩壊するということをスライドを多用して解説する。
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