優秀作品(5)
熊本大学
生命資源研究・支援センター
バイオ情報分野
荒木 正健
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2008年 2月18日更新
『イエスの遺伝子』(医学部)
(1)この本を選んだ理由を書いて下さい。
本の紹介のプリントを読んで、次々と問題が出てきて、それを解決していくようなストーリーだと思い、また将来起こりうることだとも思い、興味をかきたてられたため。
(2)この本で著者が一番伝えたい事は何だと思いますか?
遺伝子分野の研究が進められている中で、その研究が善にも悪にもなりうると思うので、科学者だけでなく私たちも問題に直面した時どうやって向き合っていくかちゃんと考えることが大切だと伝えたかったのではないかと思った。
(3)この本を読んで感じた事、考えた事を書いて下さい。
ジーンスコープの開発により秘密結社から狙われたり、むすめの病気のために主人公が奮闘したりと、ストーリーが面白くてあっという間に読み終えた。
本の中にジーンスコープという人間の遺伝子の内容のすべて解読できる装置が出てきたけれど、実際にできたら良い面もあると思った。遺伝子を調べることでどんな病気が、いつ発病するのか、どんな病気にかかりやすいかなど分かれば、自分の生活習慣を見直したりすることで病気の予防ができ、早いうちに病気の治療などができるので、すごくありがたいことだと思う。でも、病気が治らないものだったら、そのことを本人に知らせるべきか、また知らせたとして本人がそれを受け入れられるかなど問題も多くあると思う。
また、本では遺伝子に全く欠陥を持たない「イエスの遺伝子」によって不治の病を持つ人を救うことができるが、全ての人を救うことはできないので、誰を救うか審議して決めるとあった。だが、もし、現実に「イエスの遺伝子」のようなものがあったとしたら、誰が、どういう基準で救う、救わないを決めるのだろうと疑問に思った。人の生死を決める権利は誰にも無いはずだし、命は平等なのにそんなことをして良いのだろうかと思った。でも、全ての人を救うとなると、生と死の均衡が崩れてしまうと思う。生と死はつながっていて死があるからこそ生があると思うからだ。やはり、どうするか決めるのは難しいと思った。
遺伝子分野の研究が進められているので、将来ジーンスコープのような装置が開発されるかもしれない。その時に私は全て知りたいと思うけれど、自分はどうしたいか、ちゃんと考える必要があると思った。
このような研究は私たちに様々な事をもたらしてくれるけれど、全て良い事だけをもたらしてくれる訳ではないので、その研究によって生まれる結果を私たちも考えなければならないと思った。
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*****2007年度・優秀作品*****
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