2003年度 教養科目
I 自然と情報 生命科学G
−−夢の技術PCR−−
熊本大学
生命資源研究・支援センター
バイオ情報分野
荒木 正健
熊本市本荘2−2−1
Tel : (096) 373-6501, FAX : (096)373-6502
2004年 4月12日
回 答 1(教育学部)
(A)
韓国の医療技術は本当に進んでいるんだなぁ、と感心しました。諸外国も宗教や文化的背景による制約がなかったならば、もっと早い開発が行われたのだろうか、と思った。
(B)
私はこの研究については、より一層の研究が進められるべきだと思います。確かに米国の様に宗教的な反対はあるでしょう。クローン人間の誕生という世界的に批判をうけてしまう結果を生みだしてしまう恐れもあります。しかし、宗教のようにぼんやりとしたものや、杞憂に頭を抱えるよりも目の前の苦しむ人を助けるための技術を造り上げる事の方が重要ではないでしょか。クローン人間についての法律は、しっかり国際的にきめられる事と思います。他にも様々な予防策は必要となってくるでしょうが、再生医療を止める必要はまったくないと思います。宗教的に、どうだろうと、目の前の苦しむ人を助けられる力があるのに助けないのは罪だろうと思います。使えるものは全部使うべきではないでしょうか。
(C)
よく分からないのですが、献血、精子バンクの様な組織(?)を国が管理して作ることはできないでしょうか。(匿名の協力者をつのるなどして)また、体細胞クローンを作る際には病院など合法的な場でしか扱えない様にヒトの卵子をしっかりと管理する必要があると思う。
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回 答 2(理学部)
(A)
日本の隣の国である韓国でこのような研究が進んでいたことには驚いた。左記の文にあるように、日本では研究自体が凍結してしまっているので、倫理面での差であろうが、隣どうしの国でも考え方に差がつくものだと感じた。
(B)
この研究の大きな利点は、今までの臓器移植のように拒否反応が起こることがない、自分の細胞での再生医療が出来る点だろう。細胞の分化についてや、時間がかかるのではないかという懸念もあるが、他人の臓器に頼っていた医療とは確実に一線を画すものになる。問題は、そのような実務的なことではなく倫理的な面であると思う。倫理問題を解決するためには法律によって規制することだろう。しかし、今の政治家が行っているような審議で法を定めていいのだろうか。ある特定の人達で論議される問題ではないのだから。国民全てが、この問題を考えなければいけないと思う。私が思うには、日本で左記のようなニュース、ES細胞についての認知度は低いと思う。技術だけが先行しても全く意味がない。認知度を上げるような対策も必要不可欠になるだろう。
(C)
確かに、ヒトの卵子が売買されているのは、あまりいい感じはしない。金が欲しいからといって積極的に自分の卵子を売りに出す人も出てくるだろう。しかし、卵子のみの売買は、いい感じはしないが、そこまで問題になるのだろうか。受精する前の卵子は、受精胚のような「生命萠芽」にもなっていない状態であるので、本人の希望で売買するならかまわないと思う。その上で、制限なりをつけるべきだ。
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回 答 3(工学部)
(A)
テレビを見て情報は知っていたが、これほどまでに騒がれるほど韓国の研究のレベルが高いということに驚きました。
(B)
確実に言えることは、この研究はとても素晴らしいものであると思います。これによって今まで治らなかった病気も手術によって治るかもしれないし、ドナー待ちといったようなことも少なくなり、そしてそれに対する治療費もいずれ下がると思います。一般的な市民の考えとしてこのことに大きく賛成します。問題となっているクローン人間といったような倫理的問題に関しては私にはよくわかりません。なぜなら私はクローン人間を全面的に否定しないからです。私は、今の人類にはその価値を大きく見出せなくても未来には何か見出す気がしてならないのです。これは人類の今までの歴史のなかで思うことです。やはりこの研究はしっかりとやるべきなのではないでしょうか。
(C)
本人次第のことなのではないでしょうか。献血とはまた違いますが、本当に必要としている人がいて、それを提供してもよいという人がいる。このことは、決して悪いことではないと思います。ただ売買となると金持ちがたくさん買ったりして本当に必要な人のところに届かないという危険性もありますが、ないが由に困るよりはいいと思います。
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回 答 4(法学部)
(A)
韓国では治療目的の体細胞クローンが多くの国民に受け入れられていることに驚いた。
(B)
クローン人間を造りだすことには反対です。しかし、治療目的で、体細胞のみのクローンを造ることには賛成です。やはり、自分と異なった遺伝子の体細胞では拒絶反応が起こる可能性が出てくるので、自分と同じ遺伝子の体細胞を造り出せるのなら、拒絶の心配もなく、より多くの命を助けることが出来るだろうと思います。この研究が治療のためという目的を忘れ、クローン人間や治療目的以外で人の体細胞を造り出すことのないように願います。
(C)
現在、人の細胞のクローンの使用に関する詳しい規制はないと思います。もし、技術だけが先走り、再生医療が一般的な手法になったら使用許可基準も定まらないまま、濫用されてしまうだろうと思います。そうならない為に、何か新しいものを世間に流通させる前に、それについて目的、基準などをはっきりさせた規制をつくり、コントロールが出来る状況をつくらなければいけないと思います。
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回 答 5(工学部)
(A)
アジアが、これからの世界の中心になるという話をよく聞くが、そのことを目の当りにしたような気がした。
(B)
賛成です。『Therapeutic cloning』の研究は、あくまで、治療目的です。再生医療が進歩するのは間違いないのにクローン誕生の恐れがあるという理由で、反対されるのは、もったいないと思います。イギリス以外の主要先進国では、人クローン胚の研究用作成利用を禁止しています。もしこれらの国々で解禁になれば、もっと速いスピードで再生医療が進歩すると思います。
(C)
賛成です。多分国々で韓国と同じようにボランティアを募っても、集まらないと思います。というのも、今まで、講義を聞いてきていろいろなバイオ研究が、ちゃんと一般の人々に理解されてきていない印象を受けたからです。もし売買となれば、売るほうに明らかなメリット(お金)があるわけですから、より卵子が集まると思います。
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回 答 6(医学部)
(A)
ヒトES細胞誕生については素晴らしいことだと感じました。しかしながら、成功の背景に「規制のない韓国だったから」、「国民の理解があったから」という理由があるのが気になりました。
(B)
私は、Therapeutic cloningに賛成です。ただ、クローン人間誕生の可能性は確かにあるので、これをいかに規制するかが重要だと思います。Therapeutic cloningの利点は問題にある通りで特に述べることはないですが、私が気になるのは各国で研究への規制がバラバラなことです。一つの国だけで、この研究が進んでしまってはもし暴走したとき、大変なことになると思います。また、本文に最先端のバイオ研究には市民の理解と応援が必要だとあります。しかし、国によって対応が違うのであれば、その研究に対して不信感を持たせてしまうことになります。この研究は素晴らしいものだと思うし、説明すれば理解も得られるでしょうが、今のままでは無理だと思います。だから、とにかく早く国際的にまとまって(私は賛成なので)各国が同じ基準で研究できるようなシステムを作り上げて欲しいです。
(C)
もし、卵子が不足した場合は必ずこういう問題がでてくると思います。このような問題はあってはならないことですが、世の中必ず悪いことは起こるので、実際に問題が起こってしまうのは仕方のないことだとも思います。しかし、問題点が先に分かっていれば、私達は防ぐ手だてを考え、何か手を打てるはずです。また、研究が国民の理解と応援のもとにちゃんと行われ、進歩していくならば、正しい方向(法の整備がしっかりしているなど)にいくのでは、と考える【考えたくなる】のは楽観的過ぎるでしょうか。
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回 答 7(文学部)
(A)
「クローン胚盤胞由来のヒトES細胞の誕生」という、現代科学のトップニュースになる話題が、しかも、韓国から届いたというのは衝撃である。この記事の筆者のように、「これからはアジアが主役になるかもしれない」という期待ばかりではなく、また人類が未知の領域に入ったという不安も心を覆う。ともあれ、エポックエイキングなことだと思う。
(B)
確かに脳死した人の臓器を空輸したり、他人の臓器を自分の体に移植するよりも、自分と同じ遺伝子の臓器を移植するほうが自然な行いだと思う。再生医療に関しては、命の重さが軽視されるなど反対意見もあるが、これは、流れの上で容認すべきである。しかし、クローン人間の誕生は別問題であり、これとは切り離し、厳重に監視、規制しなければならない。よってこの研究は、国家によって決められた機関で行う。
(C)
あまり、好ましい状況とは言えない。遺伝子組み換えの話題の時にもあったが、こういう「市場」ができると大企業の参入は避けられず、体のいい商業主義がはびこってしまうようになるだろう。商業主義は金になる「次の」市場を常に模索している。だが、そんなマネーゲームの道具に、人の命に係わるものが、なってしまわぬように法的規制が必要となるだろう。南北問題が激化している今、南の命が、北の利益、そして、一方的な幸福にだけはつながらないように特に気をつけねばならない。しかし、娼婦として体を売るより、卵子を売る方が、その女性への負担が少ないという見方も出来る。体を売るのと、生命の神秘を売るのは、どちらがどうとも言いづらい難問である。
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回 答 8(医学部)
(A)
この記事を読む限りでは、非常に明るいニュースであると思う。世界中でドナーを待ち望んでいる方たちを救うために医療を発達させてゆくうえで、この韓国の研究成果を通して医療は一つの転機を迎えたのではないかと思う。
(B)
ES細胞研究に限らず、クローン胚を使った研究にクローン人間誕生という問題は必ずついて回るものだと思う。また、実際にクローン人間を誕生させるという事が技術的に可能なものになっているのだろう。まず、クローン人間を造るということに関して言えば、私は反対である。仮に造られたとしても、いずれは、オリジナルのにんげんとしては差別され、実験であるとか、また、国の利益のための道具として造られていく様になるときっと思う。人間は、肌の色の違いだけで差別を行う動物であるしそれも明白な事であると思う。次に本題の「治療目的の体細胞クローン」についてだが、これには、賛成である。世界中には、臓器、または他の種々の部位の移植を望んでいる方は数えきれないほどいるだろう。それに対して、ES細胞から目的の部位に完全に分化させられる技術が確立すれば、拒絶反応もなく多くの人々を救う事が出来るだろう。この事にも、どこから「人」と見なすかという問題があると思うが、多くの人を救う為に、またその研究の為には胚を使う事はやむを得ないと思う。また、国単位で助成をしていくべきだろう。先に述べた様に、クローン人間については、アメリカの様にあいまいな法律ではなくて、はっきり禁止するべきであると思うし、また、治療目的の技術に関しては国がしっかりと助成し正しい方向へ導くべきだろう。
(C)
ヒトの卵子を売買するという事は絶対に反対である。まだ受精卵にも至っていない物であるが、これはヒトの「命」を売買する事にかわりはないだろう。やはりこれは難しい事かもしれないが、研究、実際の治療では、必要最小限のものを利用するべきであろう。ヒトの「命」の元になるものを使っているわけであるから、最小限のもので効果を上げるのが当然の事であろう。
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回 答 9(工学部)
(A)
文章の最後にある「アジアの寛容さが研究を進めるエンジンとなる」という言葉がとても印象深く感じました。授業では欧米での話しが多く出てきたので、アジア(日本以外)での現状を知るのは新鮮でした。
(B)
私は、治療目的であれば、体細胞クローンをつくり研究することに大いに賛成します。拒絶反応のない再生医療が行えるようになることで、現代臓器移植や骨髄提供において問題になっているドナーの不一致、ドナー自体の不足に対応できます。それによって、多くの患者が救えるのならば、この研究は決してマイナスになるものではないと思います。日本でこの研究が進められていない理由として、『ヒト受精胚を「モノ」として捉えてはいけない』という考えがあることが挙げられますが、私は研究に賛成していても、ヒト受精胚を「モノ」などと考えることは決してありません。実際研究に携わっている人も、そのように考えているとは思えません。ただ、人間が「手で扱う」という点にのみ着目して見た時に、ヒト受精胚が「モノ」と見えてしまうだけのことなのではないでしょうか。少なくとも、このような研究に携わる人の心の中には、「再生医療の発達によって、患者を救いたい」という気持ちがあるのではないかと思います。体細胞クローンに関する考え方の違いは否めないですが、「患者を救いたい」という考えは、誰しも心の中に持っていると思います。韓国の研究を機に、日本でも再び研究が行われるようになることを祈ってやみません。
(C)
左の文章によると、「体外受精治療の準備に凍結保存された卵子を200個以上、ボランティアから集めた」とあります。再生医療の一般的な手法として体細胞クローンが用いられている世界ならば、その必要性、有用性は世の中に広く知られていると思われるので、体外受精治療の為に限らず体細胞クローンの為に卵子のボランティアを募っても、多く集められるのではないかと思います。したがって、卵子の売買は禁止し、ボランティアだけでまかなうべきだと思います。もしボランティアがいないとしたら、体細胞クローンが受け入れられていないということになり、こうすることで世の中の考えを目に見ることが出来ると思います。
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回 答 10(法学部)
(A)
人が不老不死への道をまた一歩前進させたんだなぁ。
(B)
世界中で臓器移植を待つ人は多くいるが、提供数の絶対的な不足に加えて、拒絶反応の有無などもあり、そんな患者さん達にとって、「Therapeutic Clonig」は本当に朗報だろうと思います。現在では提供数の不足を補うためにアジアの貧しい地方では子供を売買し、一体5億ほどで取引されているというのを本で読みました。体細胞クローンを作ることによってこのような人身売買の市場がなくなり、また、拒絶反応もないのならば賛成すると思います。というか、この体細胞クローンによる治療への流れを止めることが出来ないのではないでしょうか。その中でこれがどんどん進化してしまうと、「古くなったら取り換える」といった部品交換のようになってしまい、命の尊厳が失われる可能性も大きいでしょう。移植を認める範囲をどれだけ絞って法的規制をかけるかが問題となると思います。これについては国際統一基準をつくり、世界で同じように規制すべきだと思います。ばらばらであれば、「あの国に行けば出来る」というようにせっかくの規則も成り立たなくなってしまうでしょう。
(C)
命の尊厳が失われるという点で反対です。しかし、すでに精子においては売買されており5万円程とテレビで見ました。卵子を体外に取り出すのは痛いと聞きましたし、ボランティアで大量に集められるとは思えません。現実的に考えると、難しいと思います。しかも、献血のような感じになるのもおかしいと思います。
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回 答 11(法学部)
(A)
まずこれを見て思ったことは、ES細胞はすごいな、ということでした。他人の死などのリスクの高い臓器移植医療よりはメリットが大きいと思いました。
(B)
私はこの治療目的の体細胞クローンの研究に賛成です。この研究の成果の恩恵は極めて大きいため、頭ごなしに研究に反対するのもどうかと思います。ある程度研究が進んだ段階で、クローン人間作成禁止のためにどうするのかを考えた方が実用的であると思うのです。一部に、人クローン胚を母体に移植すればクローン人間になる可能性があるという批判がありますが、そのような技術は高等であるので設備の整った場所でないとそのようなことをする事が出来ません。それならば、ある程度実現可能な人物がかぎられてくるので、そこで法律による規制をかければよいのです。もう一つの批判に、人間の古くなった部分をどんどん換えていけば平均寿命が大幅に上がっていくのではないかという批判もありますが、それも法律によって規制していけばよいと思います。例えば、ES細胞による治療は、病気、けがの場合のみで行うなどとすれば良いと思いました。
(C)
私は、体外受精治療の予備が不足した場合には、献血と同じように無償で提供する仕組みにすればよいと思います。血も昔は売血方式だったのですが今では献血方式になっているのだから、卵子も可能であると思います。もしこれがダメだった場合は、この再生医療を行う要件を厳しくすれば良いと思います。そうすることによって、人間の臓器を機械のパーツみたいにどんどんいれかえていく危険性もずいぶん減ると思います。
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回 答 12(法学部)
(A)
私も、この記事は朗報だと思う。もちろん、問題は多く残されていると思うが、記事中にもあったが、たとえ治療目的であれクローン胚の使用を禁じる国が多いのは、欧米的な倫理観にとらわれているからというのは、うなずけるところである。
(B)
講義後のレポートにおいても以前述べたのだが、第一に倫理的な、そして今はまだ金銭的な問題があったとしても、これまでに出来なかった治療が出来るということ、それによって助かる命があるということは単純に素晴らしいことだと感じる。しかし、本来人の手におえないような優れた技術があるということは、それが濫用されうる危険性、悪用されることすらありうる。「悪用」などとは多少異なるだろうが、この場合その最たるものが「クローン人間の誕生」であろう。技術的には十分可能なものであるため、その規制は我々自身の法によるもの、または、道徳によるものでなければならない。ES細胞の利用に反対する人の中には、ES細胞というもの自体よりも、それを容認することでいずれ、完全なクローン誕生にまで暴走するのではないかと考えるものもいるかもしれない。しかし、極端な話をすれば、ある技術により助かる命があるとき、その技術を認めないことはその命を見殺しにする可能性があるとも言える。運命などという言葉を使ってしまえばそれまでだが、医療や科学の発展は、まず何より人のためであると思う。そしてそれはまず、今懸命に生きている人間に対してなされるべきものだ。人間は技術だけでなく、共に精神や法も発展させてきた。それゆえ、クローンという概念に対してもこれほどまでに慎重になっている。それは、当然のことである。しかし、まだ見ぬ命や仮定による危険性に恐れていてばかりでも、前には進めないことも感じる。そしてそのために今ここにある命が消えゆくのは、許されて良いのか。より高度な人間生命観の論争だからと思って足元の命を踏みつぶしてはいないか。高度な文明社会であり、また、高度な権利社会、そして多様な価値観を認めねばならない世界になってきた。だがその反面、もっとも基本的な義務を忘れているような気がしてならない。
(C)
治療目的のため、部分的なクローン技術が容認され、それが一般的な手法として広まるならば、それは確かに好ましいかもしれない。だがこの技術は他のように人工的な製品で足りるものでもない。そして、ヒトの卵子が金銭で取引されるようになると、また新たな論争を生むのは目に見えている。この技術に限ったことではないが、どこかで線引きをしなければならない。障害の度合いによって、この技術の使用の是非を決めたり、また、単純により高額を要する治療となるかもしれない。そうなることに問題がないとは言えない。ある条件で差別されるということは、人命や身体に関しては好ましくないからだ。また、卵子という性別によって有無のあるものにおいては、その点でも問題になる。確かに技術としては優れていても、利用するとなったときにこのような問題が解決されなければ仕方がない。難しい問題ではあるが、挑む価値はあると思う。
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回 答 13(医学部)
(A)
治療目的の体細胞クローンというものが、まさに現実に、しかも隣の韓国で行われたことを知り、大変身近なものになったということに戸惑いと同時に驚きを感じました。
(B)
私としては、この『Therapentic cloning』というものには賛成したいと思う。なぜなら、それにより救われる多くの人達がいるだろうからだ。例えば、交通事故で、身体の一部を失った人はもちろんのこと、癌や各種の病気で臓器切り取らなくてはいけなくなってしまった人、あるいは元から欠損している人に対してである。元々、同じ人間のものである以上拒絶反応といったものは少なく、安全であろう。しかし、それに対して、クローン人間ができてしまうことや、病気であれば、遺伝子治療を行う必要があるといった問題は多々あるだろう。けれども、人間だけは特別であると考える倫理観からして、そう正しいものとは思えないし、他の人を傷つけない限り本人の自由は尊重され、なおさら病気であれば、自分の身体を健康にしたいという自由は尊重されるべきだと思うからだ。
(C)
現在、様々な臓器が裏の世界では売り買いされ、貧しい人は臓器を売って金を得るといったことがあると思う。それと比べると、ヒトの卵子というものは、いくつか売ったからといって、身体には影響はないし、貧しい女性にとっては、格好の金もうけになるだろう。そういった点から考えれば、卵子の売買というものが本当に悪いかどうかは分からない。もしかすると、臓器を売買する必要がなくなり、現在の臓器の売買が減るかもしれないからだ。
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