優秀作品(6)

熊本大学・遺伝子実験施設・荒木正健
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2001年 3月28日更新


『乙武レポート』(教育学部)


 取材を通して人に自分が伝えたい事をうまく伝える事の難しさをすごく感じていると思った。大学に行ってそこで彼の世界というものが広がり、んた周りの彼を見る目も違ってきた。そして彼は初めて自分は障害者なのか?と思う。彼自身そう考えてこなかったし、ならばこんな手足のない体に生まれたことに意味を求め始めた。障害者・同情・かわいそうという形を壊したいみたいなことを考えていて、実際にそんな風なことも言っていた。テレビのレポーターという"仕事"の機会をうまく利用している。
 体に障害があると働けない、働けるとしてもそれは限られる、そうなんだけれども彼は乙武洋匡は仕事をこなせているではないか。多少のまごつきは当然。それは小さい事。周りのすばらしい環境も人物もあるのだが、伝わってくる彼の行動、仕事ぶりは障害者だからなんて感じさせないもので、言わせないものでもあった。  本が売れてインタビューを受ける。繰り返される同じ質問、それに用意された答えを出す。今度は彼がインタビュアーとしていろいろとさぐり出す立場となってしまった。最初から1つ1つ壁にぶつかりながらこなしていく姿、とても悔しそうな所をみせたり、大変なんだけれども何かを見いだしている、生き生きとしている彼に対して、うらやましく感じた。またこのすばらしい時間の中で彼が出会った人々がすごくすばらしくうらやましかった。彼が得た経験もそうだけど仕事の内外での人間との太い繋がりがいい、本当にいいです。読んでて(これは『五体不満足』の中でも)思ったのが、登場人物の存在の乙武洋匡とのいい関係だった。キレイな面のみを読んでいるのだろうけれどもそれでも楽しそうで私もそういう友人がほしいと思った。私と乙女武洋匡、陰の健常者と陽の障害者みたいな比較もできて負けている部分もあって悔しい感じを覚えた。
 乙武洋匡という人間の性格をうらやましく思った。自分が何か障害をもって生まれてきたとしても、こうも強く生きられないと思う。運よく健常者として生まれ暮らしてはいるものの、彼には負けていると感じてしまう。彼の前に出たがりの性格?みたいなものはとても大きいと感じた。  でも読んでみて私はなんか好感触ではなくてイライラした。悔しくてムカついたし。気持ちを語られるのが恥ずかしいので、素直な性格ではないのでいい話で面白いと思ったけれどダメでした。


*****2000年度・優秀作品*****
冬休みの課題レポート・2000
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