優秀作品(10)

熊本大学
生命資源研究・支援センター
バイオ情報分野
荒木 正健

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2007年 4月30日更新


『1リットルの涙 難病と闘い続ける少女亜也の日記』(教育学部)

(1)この本を選んだ理由を書いて下さい。
 ドラマにもなり話題となったので前から読んでみたかった。また難病にかかった人の現状を知っておきたいと思った。養学を副専攻としてとるので自分のためになると思った。

(2)この本で著者が一番伝えたい事は何だと思いますか?
 自分の病気のことを多くの人に知ってもらい、そしてそれでも強く生きようとしている自分をみてもらい難病の人々に生きる勇気を与えようとしていた。それから家族の大切さ、ありがたさが強く感じとれた。

(3)この本を読んで感じた事、考えた事を書いて下さい。
 亜也ちゃんの最後まで生きることをあきらめない勇気、そして誰かの役に立とうとする強いやさしさに心うたれた。亜也ちゃんは何か失敗をする度に「ごめんなさい」とあやまっていた。もし自分が同じ立場なら全てを病気のせいにして「仕方ない」と思い、それで終わると思う。亜也ちゃんは自分の病気を認めつつも、出来ることは自分でちゃんとやろうとしていた。本人は「他人に頼ってばかりだ」と書いていたけれど、僕は全くそうは思わなかった。むしろ何でも自分で頑張ろうとしていてすごいと思った。それから家族の支えがすごく大きかったと思う。文頭に家族紹介をもってきていたところから、家族への愛を感じた。その分亜也ちゃんも家族から愛されていたと思う。特にお母さん。亜矢ちゃんが病気で大変なことをわかっていながら、あえて手伝いすぎず、自分でできることは自分でやらせていた。亜也ちゃんを甘えすぎないように育てる、親の愛を感じた。亜也ちゃんの性格からしても、何もかもをしてもらうよりは、自分でした方がスッキリするだろうし、亜也ちゃんのことをよく知っているお母さんだからこそできた対応だと思った。
 次に亜也ちゃんのかかった「脊髄小脳変性症」についてだが、体がゆっくりと不自由になっていくというとても大変でかわいそうな病気だと思った。頭では考えられるのに体が思ったように動かないのははがゆいだろうなと思う。亜也ちゃんは病気が進行するにつれ自分の考えをうまく伝えきれないのがとても辛かったと思う。日記を読んで分かったが、亜也ちゃんはとても文字を書く能力があり表現が豊かだった。だから日記が書けなかったり、しゃべれなくなるのはくやしくて仕方なかったと思う。2007年1月9日(火)に難病と闘う人々の特集がTVであった。ベーチェット病などそこには難病指定してもらえない難病にかかった人々の一生懸命生きようとする姿が映し出されていた。この講義を受けていることもあり、真剣にその番組を見てたけれど、そこに映っていた人々に共通していたのがみんな「あきらめずに闘っていた」ことだ。治療法も見つかっていない大変な病気なのに難病指定をもらうための署名、リハビリなど、彼らは一生懸命に闘っていた。もちろんその家族もそうだ。難病指定されていないのでお金もかかるが、それでも病人を必死になってはげましたり、助けたりしていた。その姿を見てとても感動し、そして亜也ちゃんとその家族のことも思い出した。皮肉だけれども、病人をかかえた家族の方が家族の結びつきが強いように感じた。この本を読み僕らは難病にかかった人の辛さを知ることができた。このことを知ったからこそ、直接、間接的にでもいいから(募金・署名など・・・・)病気の人々を助けてあげたいと思った。そして少しでも多くの病気が難病指定されればいいと思う。最後に、この本をもっと多くの人に読んでもらい、亜也ちゃんから生きる勇気をたくさんの人がもらってくれたらな、と思った。


*****2006年度・優秀作品*****
冬休みの課題レポート・2006
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