熊本大学・遺伝子実験施設
熊本市本荘2−2−1
Tel : (096) 373-6501, FAX : (096)373-6502
1998年10月 8日 更新
内容:
(1)第11回遺伝子技術講習会について
(2)遺伝子実験施設セミナ−について
(3)共焦点レ−ザ−スキャン顕微鏡について
下記日程で遺伝子技術講習会を開催しますので御案内いたし
ます。多数の方のご来聴を歓迎いたします。
『マウス初期発生過程におけるOct-3の役割
日時:平成10年10月23日(金)
---ES細胞を用いた解析---』
16:00〜18:00
場所:遺伝子実験施設・6階・講義室(602)
講師:丹羽 仁史 博士
大阪大学医学部分子防御医学講座
分子病態栄養制御学部門 助手
講演要旨:
POU ファミリーに属する転写因子 Oct-3 は、ノックアウト
マウスの解析から、初期胚における未分化細胞の維持に必須の
機能を有していることが解かっています。我々は、その役割を
さらに詳細に解析するために、テトラサイクリンによる発現調
節システムを用いて、Oct-3 の inducible overexpression
および inducible knockout が起こる ES 細胞を作製しました。
これらを用いた解析により、Oct-3 の発現レベルが、未分化状
態の維持のみならず、初期胚で最初に分化する栄養外胚葉と続
いて分化する原始内胚葉の運命決定に重要な役割を果たしてい
ることが明らかになってきています。
本講演では、Oct-3 を中心に、いまや発生工学には欠かせな
い ES 細胞の未分化状態維持機構について、概説する予定です。
遺伝子実験施設では、昨年10月末に行った竣工記念セミナー
に引き続き、年1回テ−マを決めて遺伝子実験施設セミナ−を開
催することにしました。今年度は、『老化』をテ−マとし、鍋島
陽一先生と古市泰宏先生に御講演をお願いしましたので御案内い
たします。多数の方のご来聴を歓迎いたします。
***第2回遺伝子実験施設セミナ−***
日時;平成10年11月 5日(木)
15:00〜17:00
場所;熊本大学遺伝子実験施設 6階 講義室
講師および講演内容;
「ウエルナー早老症に於けるヘリケースの役割」
エイジーン研究所 所長 古市 泰宏
「個体老化の分子機構」
京都大学大学院医学研究科 教授 鍋島 陽一
遺伝子実験施設・5階・組織検査室(507号室)に設置し
ている共焦点レ−ザ−スキャン顕微鏡(FLUOVIEW、オリンパ
ス)のレ−ザ−発振器(メレスグリオ製3波長レ−ザ−、寿命:
1200時間)の使用時間が1500時間を超え、劣化が著し
くなりましたので、交換することにしました。レ−ザ−発振器
の価格が220万円で、さらにセットアップ費及び運搬費30
万円が加算され、合計250万円になります。
FLUOVIEWについては、当初利用者負担金はとらない方針で
スタ−トしたのですが、今年5月から30分100円の利用者
負担金を集めることにしました。しかしながら、予想以上に
レ−ザ−発振器の交換頻度が高く、運営費への負担が大きいこ
とが判りましたので、平成10年10月1日から、利用者負担
金を10分100円に値上げしました。御了承下さい。
なお、新しいレ−ザ−発振管は11月頃納品予定なのですが、
使用中のレーザーがその前に切れる恐れもありましたので、
現在、代替品を使用中です。代替品は、3波長レ−ザ−
(488/568/647nm)ではなく、2波長レ−ザ−(488/568nm)です。
11月の交換まで647nmは使用できませんので、ご注意ください。