2006年度 教養科目
I 自然と情報  最前線の生命科学C
−−夢の技術PCR−−

熊本大学
生命資源研究・支援センター
バイオ情報分野
荒木 正健
熊本市本荘2−2−1
Tel : (096) 373-6501, FAX : (096)373-6502
2007年6月8日


2006年度期末テスト

[回答集]
<問1について>

(問1)世界初の体外受精児として英国のルイーズ・ブラウンさんが生まれたのは1978年7月です。日本でも1983年から実施され、現在は出生児の1%以上(約60人にひとり)が体外受精によって生まれていると言われています。また欧米では不妊症を病気と認識していますが、日本ではまだ不妊症が病気であるとは認められていない部分があり、人工授精や体外受精などの先進的医療には保険が適応されません。ニュースAを読んで感じた事、考えた事を書いて下さい。 

・国内では10組に1組が不妊であるという事実にまず驚いた。さらにここまで多くの夫婦が治療を受けているのに設問にある保険の敵応外であることは残念だ。私はどのような病気でも患者を中心に対応していくべきだと思うから、体外受精の出世児を長期追跡調査することは歓迎する。もちろん調査の対象となる子、親の個人情報はもちろんカウンセリングなども欠かさないことを前提に行ってもらいたい。このような試みが今後の不妊に悩む夫婦に少しでも有効な情報になってもらいたい。(教育学部)

・まず、予想していた以上に人工受精や体外受精が行われていることに驚いた。そして、これだけ行われているにもかかわらず、子供がどのように成長したかなどの実態調査が、今まで行われていなかったことにも驚かされた。新しい技術には、良い意味でも悪い意味でも、思わぬ副産物があることが多い。そのため、追跡調査を行う必要性があると思う。(工学部)

・日本では、夫婦10組のうち1組が不妊という部分には衝撃でした。私は体外受精は自然の摂理に反しているような気がしてあまり賛成ではなかったのですが、10分の1も子供を持てない夫婦がいるのだったら、もう病気と認めて保険を適応させるべきだと思います。私はこの二ュースAに出てくる体外受精で誕生した子供を対象に追跡調査を行うという取り組みは非常に良いと思いますが、あまりいけ好かない感じがします。データを取るために、子供達の体の発達を調べたり、その誕生の事実を知らされたりするのは、子供達を実験台にしたある柱の実験だと思うからです。この調査は将来のために必要不可欠だと思いますが、対象とされた子供は少しかわいそうな感じがしました。(教育学部)

・結論から言えば、調査は必要である。が多くの危惧、そして条件が伴う、と私は考える。調査は必要だ。何故ならニュースAで、体外受精による弊害が多分の推量を交えて語られているが、それは事実と異なっている可能性が高いと思うからだ。「体外受精」という例外が普通の幼児より目立つのは当然であり医師達が体外受精児のちょっとした変化に気付きやすいだけなのではないだろうか。さて、調査だが、私は正直な感想を言ってしまうと、「子供の心理的なダメージはちゃんとケアできるの!?」と不安である。少なくとも国は調査よりもカウセリング体制を第一に整えるべきである。調査されるのはラットなどの動物ではなく、心を持った人間なのだから。(文学部)

・少子化が進んでいく理由の一つには「産むのがいや」ではなく「産んでも育てられない」という事があると思う。不妊治療に保険適用を認めることも必要だが、その後の育児に目を向けるようになったことも大きな前進だ。日本の社会では不妊治療に対して未だ偏見の目があると思う。自分が体外受精で生まれたことを知ったら、そこまでして産んでくれた親への感謝と同時に「自分は普通じゃない」と感じてしまうことが心配だ(“普通”という言葉 にも問題はあるが)家族全体のカウンセリングはその家族のケアだけではなく、次の支援策を考える上でも有力な手助けになるだろう。(薬学部)

・女性が不妊になる理由は様々であり、不妊症の女性の数も少なくない。日本の少子化問題を考えた時でも、また、受精卵を胎内に戻し母体から出産させるという手法からも、体外受精を行うことに何ら異論はない。しかし、出産率を上げるために複数の受精卵を胎内に戻すことで、多胎妊娠が増え未熟児が増えるという問題はどうしてもつきまとってしまうことだ思う。体外受精で生まれた子供を追跡調査することに関しては、本来なら自然に行われるはずの受精に人の手が加わるので、体外受精を行った医療機関が責任を持って行うべきだと思う。しかし、その追跡調査によって、プライバシーの面などで子どもや両親、ひいては親族に何らかの不利益が生じることのないように、調査を行う旨をきちんと伝え、得られた情報を厳重に管理するなど対策がとられる必要がある。最初に述べたように、赴任になる原因は様々であるが、それによって自身のQD L が低下してしまう女性が多いだろうと考えられる。不妊症のどこが病気として認められていな いのかはまだ知らないが、体外受精の保険適用は認められるべきだと思う。(教育学部)

・体外受精を受ける人達は、子どもができないというショックを乗り越え、更に双子や三つ子の可能性、未熟児が生まれやすいなどといった覚悟をしたうえでの決断をしているのだと思う。不妊治療にかかる費用だけでも年数が増える程大変なのに、日本では支援という意味でも病気だと認めて保険適用しないのはなぜなのだろうと思う。新生児集中治療室に入ってくる子どもの中で不妊治療で生まれた子供が年々増えている傾向がみられるということだが、そのことを知って体外受精を実施した人と知らずに実施した人はどれくらいいるのだろう。リスクが伴うことを具体的にされてないと、不安も大きいはずだ。この機会はムダにせず、今まで、そしてこれから体外受精を考える人たちにとってもぜひ子供の健康状態を長時間追跡していくべきだと私は考える。そしてリスクが起こってもそれを改善できる方法が見つかり、子供が健康にもっと近づいていければ、子供自身のびのびと安心して生活ができる、そう願いたい。(教育学部)

・夫婦10組に1組が不妊である中で体外受精の技術が進展するのは、とてもすばらしいことだと思います。その夫婦(不妊の夫婦)からしたら、わらにもすがる思いで受けた体外受精だろうから、その夫婦から生まれる子供はとても大事にされると思います。ただ、双子や三つ子が生まれてくる確立が増えるのはあまりよくないと思いました。なぜなら、ニュースにもあるように健康状態が心配されたり、さらにはその夫婦を含めた家族全体が経済的に2、3人の子供をやしなうのはきびしい状態にあるかもしれません。そのようなことも含めて追跡調査をして実態を明らかにしてもらいたいです。(工学部)

・体外受精児を追跡した方がいいと思う。もし、体外受精児が普通の出産で生まれた子供と何も変わらないのであればこれまで通りでいいと思うが、もし体外受精児にだけ何らかの異常があるのであれば、それを知ることによって様々な対処を考えることができるし、日本国民で憲法を変え、人工受精や体外受精などの先進的医療に保険をつけるような動きも産み出せると思う。(教育学部)

・体外受精というものが普及してきて不妊で困っている人にとってはいい環境になってきたのではないでしょうか。しかし、体外受精で生まれてきた子供達が必ずしもよい健康状態であるとは限らないと思います。例えば動物園で生まれた動物の赤ちゃんは飼育係の人がミルクを飲ませている姿をみたことがありますが、野生であれば身につくはずの獲物をとる習慣や群れをつくって生活する習慣などはあまり身につかないでしょう。異なった形で生まれてくるということは本来あるはずのものが失ってくることもあると思います。(工学部)

・日本では夫婦10組のうち1組が不妊であるのは今まで知らず、かなり多いものだと思う。これだけ高い割合で不妊が確認されているのに、病気と認められていなかったり、その不妊症の人たちのために行われる人工受精や体外受精に保険が適用されないことはひどいことだと思う。今の日本の弱者切り捨ての考えを感じられる。少子化などが叫ばれる今、こういった子供が欲しくても生めない人に対する支援、援助はもっと行うべきで、より人工受精・体外受精などの技術を高めていく為には、体外受精児の追跡調査も賛成できる。(文学部)

・体外受精によって生まれた子供にはやはり成長する上で何らかの精神的痛みが伴うであろうし、あまり望ましいものだとは思えない。その上日本ではまだ不妊症が病気であるとは認められないということもあり、保険も適用されないという。しかし、体外受精が現に行われているのは、実際子供が欲しくてもできなくて悩んでいる人がいるからである。その点では仕方がない事だと思う。私はこの体外受精を全面的に停止するだけでなく、今厚生省が行っているような調査を綿密に行い、生まれてくる子供にしっかり保障のきく環境をつくる事が大切だと考える。(文学部)

・追跡調査は非常に良い試みだと私は思う。私も前に不妊治療によって生まれた子供は未熟児や双子が多いと聞いたことがあったので、追跡調査は必要だと思う。生まれてきてもその子が不健康では親も責任を感じると思うし、何よりもその子自身が大変だと思う。不妊治療の危険性も明らかにされるべきではないかと私は考える。(文学部)

・体外受精が初めて成功した1983年から考えると、医学はかなり進化していると言えます。その中で追跡調査を行うのが来年からというのは少し遅すぎる気がします。調査によって様々な未知の部分が明らかになるだろうし、それによってまた別の部分へ役に立ってくるということもあるだろうと思われるからです。多胎妊娠や未熟児が増えているのはとても注目すべき点であり、これを重視して、考えを直す部分があると思います。不妊症を病気と認識していない部分とは何なのか具体的に知りたい。また世論によってそれを決めるのも1つの手だと思います。(教育学部)

・体外受精によって生まれてきた子供たちの健康状態の調査をしていく中でもし、体外受精が原因となる病気等が発見された場合にどのような対応を国がしていくのかが重要であると思う。子供がなかなかできない親にとってはたとえどんな病気を持っていても自分達の子として生まれてきてほしいという気持ちは持っていると思う。国は体外受精による子どもは何らかの病気を持つということを伝える必要があると思うが、生まれてきた子どもたちは温かい目で見守ってほしいと思う。(工学部)

・私は体外受精児には賛成派である。人は必ず夫婦や愛し合った二人から生まれなければいけないと誰が決めたのか?子どもが欲しくても作れないのだから他人に頼んで生んでもらえるのならそうしてもらって、その子を自分達が生んだ子どもと同じくらい愛情を注いで育てていけば何の問題もないと思う。しかし、ニュースAと上の文章にあるように保険が適用されないというところを見ると、この子たちを一種の差別的な目で見ている気がする。生まれてくる子には何の非もないのだから普通に生まれてくる子どもたちと同様の扱いをしてあげてほしい。(教育学部)

・ニュースAを読んで、日本人は体外受精を批判的に見ているように感じた。ニュースAの中で、子供が成長して事実を知った時に心理面で影響が出るのかどうか調べるとあるが、そんなことをすること自体がお前は体外受精で生まれた人間であり、私達とは違うのだと差別している行為のように思える。小学生という精神的にまだ幼く、子供がどうやってできるかも知りもしないような状態でそんな大事なことを伝えるのはおかしいのではないかと私は思う。(教育学部)

・ニュースにもあるように追跡調査を行うことで、不妊治療の発展につながるので、良いことだと思う。また、この調査で体外受精のメリット、デメリットを発見することができると思う。もし、大きなデメリットがなければ、不妊治療も行いやすくなり、出生率も上昇するのではないか。(工学部)

・確かに体外受精の健康面を調べてみるのには大きな価値があると思う。私は不妊治療としての体外受精には概ね賛成なので体外受精という考えを保護する(と思われる)この調査にも賛同できる。しかし、この調査が体外受精児にどれほど精神的に苦痛を与えるかが問題だと思う。小学生期まで調査するということになっているが、幼い頃から追跡調査を行うことによって「自分は他の子と違うんだ」と子供に意識させてしまいかねない。だから止めた方が良いというわけではないが、子供に意識させずにどれだけ調査を行えるかが問題になってくると思う。(教育学部)

・日本という国はどこか慎重なイメージがある。物事にきっちりとした裏付けがなければそのことを認めようとしない。日本はまだまだ体外受精が確実に安全だというデータがないために、政府は保険制度を導入できずにいるのだと思う。夫婦10組のうち1組は不妊というのは驚かされた。両親ともに子どもは欲しいと考えているのだから、もっと体外受精の役割というものが大きくなってくると思う。人間は生きている。生きているこその苦悩、辛さ、悲しみもあれば、喜び、思い出、嬉しさを味わうことができる特権もある。新しい命にはそれがつまっているのである。だからこそ、体外受精は厳密な調査とそれに対する国からの支援が必要なのではないだろうか。(教育学部)

・まず、子供を産むということはとても神聖なものであり、科学の手はなるべくなら介入すべきではないと考えます。その上でどうしても子供が欲しいができない方には人工受精か体外受精は朗報のように聞こえるかもしれないがどうなのでしょうか?やはりその神聖なことを人為的に改変をすると、その分危険性も高まってきます。なので追跡調査をすることは親やその子供に対してとても意味のあるものです。そして子供をしっかりと成長させる(特に心理面で)ために必要なことは何か、体外受精、人工受精というものは本当にしてもよいものなのか、などについてもう一度詰めていって欲しいです。(薬学部)

・もし子供が体外受精で産まれることによって、健康や心理面に何かしらの影響がある可能性があるとしたら、ぜひとも追跡調査を行なって、子供の健康を確保してほしいと思う。そして人工受精などの先進医療には保険が適応されないとあるが、確かに医療では論理的な面も大きく関わってくるので、保険の適応なども含め、いろいろ慎重に検討して欲しいと思う。(教育学部)

・夫婦10組に1組が不妊、約60人に1人が体外受精によって生まれるということに大変驚いた。こんなに多くの不妊の夫婦がいるのに保険が適用されていないのでは、生みたくてもお金の関係上生むことができない人達がたくさんいると思う。少子化について現在、国をあげて対応しているみたいだけど、このような点を改善することはとても効果的だと思う。また私は、体外受精児に必ずしも「体外受精によって生まれた」ということを知らせる必要はないと考える。
(教育学部)

・聞いた話によると不妊症は痛みがあったりしてとても辛いと聞きました。“不妊治療”と言われる時点で病気と同じなのに、病気として認められていなく保険が適応されてないのは益々患者さんを苦しめることにつながると思います。体外受精児の追跡調査について、私はどちらかというと反対です。学童期に「自分は周りの人と違うんだ」と認識してしまうと、変に疎外感を感じてしまうと思います。自分が体外受精によって生まれたということは、そのことを受けう入れられる年齢(思春期後期や青年期)になってから知っても遅くはないと思います。“事実を知ったら子供の心理面にどう影響するのか”という考え方は、子供を研究材料として扱っているように思えてなりません。(医学部)

・まず、驚いたのは、体外受精で生まれた子がとても多いという事だ。私は、体外受精の技術がまだ確立していないのだと思っていた。しかし、年間1万8000人以上、出生児の1%以上が体外受精児というのを聞くと、比較的高い確率で成功する技術なのだと分かった。だが、技術の発達には「負」の部分も必ずあるものだ。成長した体外受精児が事実を知って傷つく事もあると思う。ニュースAでは厚生省が体外受精児の追跡調査を試みようとしている事が書いてあった。私はこの調査には大反対だ。体外受精児の立場になったら、その子の親の立場になったら、追跡調査などされたいだろうか?何か特別扱いをされているようで、余計精神的な苦痛になると思う。不妊症を病気だと認める事は問題ないと思うが、このような調査には反対だ。(文学部)

・これまで体外受精で産まれた子供達の健康状態の十分な調査が行なわれてこなかったのは、不妊症を病気であると認めていない部分があるということが関係しているのではないか。つまり、不妊症や体外受精などに保険が適応されないのもそれと関わっていると思う。長期調査によって見えてくるものはあると思うので積極的に行なっていくべきだろう。(文学部)

・私は体外受精の健康状態の追跡調査を行なった方がいいと思う。体外受精で出産したことで何らかのリスクがあることが発見されるかもしれないし、何もないかもしれない。リスクがあるかないかは体外受精で出産するかどうか決めるための判断になると思う。日本は少子化だと言うわりには制度があいまいな感じがする。出産育児金の給付額を増やしたり保育園を作ったりすることは子供を産むことができる人への支援でしかない。心の底からほしいと思っていても産めない人にとってはずれているように見えると思う。子どもの数を増やしたいなら、本当に産みたいと思っている人達への支援をもっとしてほしい。(文学部)

・人工受精や体外受精など技術はどんどん進歩しているのに、法律などの対応が海外に比べていつも日本は遅れているなど感じた。今から20年以上前に日本でも体外受精児が生まれ現在では年間1万8000人以上の赤ちゃんが生まれ追跡調査も始まるのになんで対応しないのかと疑問に思ってしまう。授業で配られたプリントにあった向井さんと高田さんの夫婦の体外受精に対する裁判の話と(A)の文章を読んで人工受精、体外受精を認める方向に進むことを期待したいと思った。(工学部)

・子どもを持ちたいという親からの考え、また、生物の根本理念としての子孫を残すという意味では、特に悪いことではないと思う。私は左のニュースを読んで、むしろ、今の状態、つまり、生まれた後は、普通に生まれた子供と全く同じ扱いをしている方が良いのではないかと思う。悪いことでは無くても、他の子と違うということは、充分他の人から偏見を持たせるし、自分自身を普通でないと考えてしまうからです。里子なども結局は育ての親だと思うし、それを知らせないからこそ、親子の絆が生まれる場合すらある。特にこの事例は知らせることでメリットが全く見当たらず、むしろ差別への材料を与えることになり得ないと考えます。(理学部)

・日本にそれほど不妊の人がいるというのは知らなかった。そんなに多くの人が不妊であるならば、人工受精や体外受精にも保険を適用しても良いのではと思った。そうすれば金銭面での負担が減るので、出生率も上がるのではないかと思った。(薬学部)

・不妊治療の一種で、誘発剤を使って子供が出きやすくするものがあると聞いた事があり、その方法も多胎妊娠になりやすいそうですが、確かに治療してまで子供が欲しいと思っている家庭なら多くの子供が生まれたって愛情をそそいでいけるとは思います。しかしやはり多人数を育てていくとなると大変だろうと思います。自分は体外受精には全く否定意識はありませんが、そのような問題はぜひとも改善していって欲しいと思います。(工学部)

・日本では、不妊治療として人工受精や体外受精をあまり好んでいない印象があったけど現在の出生児の約1%が体外受精によって生まれていると聞いて現代ではすでに普通に行なわれていることのような気がしました。ただ、まだ多胎妊娠や早産、保険などの身体的、経済的な面で問題が残っていて、その解決に国が動き出したことはいいことだと思います。おそらくは、将来体外受精を含めた人工受精はさらに広く一般化になっていくと思います。しかし、様々な技術進歩する中で、人間がどこまでやっていいのかという倫理的な問題は、どこまでもついてくると思います。(薬学部)

・体外受精によって生まれた子供達の健康状態の追跡調査はたいへん大事なことであると思います。調査することによって体外受精によって生まれた子供の出生後のサポートがやりやすくなると思うし、体外受精の見直し、改善などの策をとることができると思う。また感じたこととして、日本でも60人に1人が体外受精によって生まれていると知り驚いた。自分の周りでは聞いたことがなかったので遠い所のことだと思っていたが身近なことだと気付かされた。(教育学部)

・体外受精が、ここまで広がっていると知って先ず驚いた。このような現状を考えると、体外受精で生まれた子供の長期追跡調査は必要なことと感じる。ただ、日本では、不妊症が病気であることが認められていないことと同様に、体外受精で生まれた子供に対してもあまり良いイメージを持たれていないと思う。情報管理状態が問題視されている昨今、もし、情報流出が起きてしまったら、子供のこの技術ひいては自分自身に対して否定的な(マイナスの)イメージを持ってしまうのではないだろうか。しかし、情報の流出を停めることは不可能だろう。そう考えると、この調査は不必要とも感じる。(工学部)

・非常に驚かされた。体外受精で子供を産んだ人と本当の母親の間で親権についての議論があるというのは知っていたが、まさか、双子や三つ子が増えたというのにはびっくりだった。このニュースの中で「不妊」といったことについて考えてのだが、そもそも何故「不妊」になったのか?ということも重要であると思う。「不妊」と聞くと、卵子には影響が及んでいないのか不思議である。また、精子についても今減少の一途をたどっていると聞くが、それは環境ホルモンによるものとニュースCで読んだ覚えがある。そう考えると体外受精が子供の健康に密接につながっていると思う。(教育学部)

・1983年から20年以上たって、やっとこのような調査が行われるということが、とても以外に感じた。調査が難しかったのかもしれないが、そこは生まれる命のためにも、多少無理があっても調査するべきだったのではないだろうか。未熟児が生まれやすいということが指摘されていたにもかかわらず、それをはっきりさせなかったのは、国の感心の低さがその背景にあるのではないか。不妊治療を受けるにあたって、そのリスクなどもしっかり理解しておくべきなのに、そのリスクなどがはっきりしていないのは問題ではないだろうか。不妊治療と子供の健康状態の関係をはやく明らかにして欲しいと思う。(薬学部)

・体外受精した子供を追跡調査することは、これから産まれてくる子供の成長のためにも、いいことだと思います。しかし、日本で初めて体外受精が行われてから24年も経っているのに、今まで行われていなかったのには疑問が残ります。また、日本は少子化と言われていますが、保険の適応やこの調査などで、もっと安心して不妊治療を行えるようにするべきだと思います。(工学部)

・約60人に1人が体外受精だという事実には大変驚いた。複数の受精卵を体内に戻すというのは不自然な気がしてあまり気は進まないが、もし、自分と妻の間に子供ができなかったら、体外受精はすると思う。(工学部)

・不妊症とその治療の実態については詳しくないが、こうも人工受精による出生児の数の増えていることを見る限り、やはりなかなかに通常の妊娠の難しくある夫婦は多いだろう。そうした夫婦の救済として人工受精に関する諸制度の整備はなされるべきである。こういった新しい形での「誕生」にはまだまだ世間の心的な抵抗もあるだろうが、親と子の本質的な間柄には間違い無い。だが、まだデータが絶対的に不足し、出生児の肉体的、精神的健康についても不明確なところがある以上、性急に人工受精方式を広めるのには問題があるだろう。(法学部)

・自分は体外受精を行なうこと自体には何の抵抗も感じない。それは本来子宮内で進められるプロセスを代わりに行なっているに過ぎないと思えるからだ。追跡調査についても技術や環境改善のためには必要だろう。しかし、強引に行なうのではなく、両親の了承を必ず取るようにしなければならない。調査内容に関しても身体の健康に留めておく方が良いと考える。(教育学部)

・体外受精を行なった子供は未熟児が生まれやすいとの指摘ですが、それが本当ならその後の生育にも出るのか調べるのは良いと思います。現在、晩婚化など言われ、出産の際のきけんも増え、男性の精子の数も減少していると聞いたことがありますし、体外受精の割合はこれから増加傾向のなると思います。不妊に悩んでいる人が、不安になることがなく、体外受精という選択を取ることが出来れば良いと思います。(工学部)

・不妊症が病気であるかどうかに関わらず、私は人工受精・体外受精などの先進的医療に保険を適応させるべきだと思う。確かに体外受精児の発育が通常に産まれてきた子供と一緒であるかは明らかになっていないが、「子供が欲しい」という願いを叶えるためにも保険を適応し、先進的医療をもっと発達させるべきだと思う。リスクを負ってでも産みたいのなら産んでもいいし、そこに医者や法律入ってはならないと思う。(教育学部)

・Aの中でやはり一番考えることは、産まれてきた胎児が成長していく過程において湧き上がってくる「自分は体外受精で産まれてきた子なんだ」という心理面がマイナス面に働いてしまう恐れがあること、である。子供ができない夫婦にとっては確かに朗報であろうが、産まれて来た子供の事を考えると、私は体外受精に関してはあまり認めようという気は起こらない。しかし、実際に外国でも日本でも対外受精は行なわれており、その件数も増加している。記事には追跡調査は今まで困難であったと書いてあったが、この調査は現段階では遅すぎるのではないかと思う。今からの調査で、体外受精児に健康面、心理面に何らかの影響があることが発見されたとなれば、体外受精という技術自体に問題があると考えざるを得ないのではないかと思う。(教育学部)

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