研究発表を行った学会;日本遺伝学会第93回大会
2021年9月8〜10日 (オンライン)
タイトル; LincRNA-p21遺伝子領域における転写は隣接するCdkn1aの転写活性化に重要である。
発表者;古畑 理樹氏
(熊本大学 生命資源研究・支援センター 疾患モデル分野)
要旨;LincRNA-p21はlncRNA遺伝子であり、隣接するCdkn1aの転写を活性化することが報告されているが、遺伝子領域内にエンハンサーが発見されて以降は機能性に疑問が抱かれており、未だ解決されていない。本研究ではLincRNA-p21の機能性の有無を明らかにすべく、当研究室で作製されたLincRNA-p21トラップマウスに着目した。LincRNA-p21トラップマウスはトラップベクターがイントロンに挿入されており、エンハンサーは全て残っている。トラップベクター内に任意の配列を置換・導入することで、エンハンサーの配列はそのままに、LincRNA-p21の配列を変化させ、その機能を解析することができる。解析の結果、LincRNA-p21そのものに機能性は無く、LincRNA-p21遺伝子領域における転写が重要であることが分かったので、詳細を報告する。