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高橋 智

『マクロファージの機能制御におけるLarge Maf転写因子』

筑波大学 医学医療系 解剖学発生学研究室
トランスボーダー医学研究センター/生命科学動物資源センター
教授/センター長
高橋 智
マクロファージはその貪食機能により、体内に侵入した異物や病原体を排除するだけでなく、生体内で日々大量に産生される死細胞の除去においても重要であり、その貪食機能が十分に発揮されないと、死細胞から放出される自己抗原に対する免疫反応が誘導され自己免疫疾患が発症すること、組織障害からの回復が遅延することが報告されており、生体恒常性の維持に必須であることが認識されつつある。しかしながら、マクロファージの貪食機能の制御については、その分子機構はほとんど明らかにされていない。私たちは、マクロファージに発現している転写因子MafBが、死細胞の貪食に重要であるC1qや、スカベンジャーレセプターであるMSR1のマクロファージでの発現誘導に必須であること、またMafB欠損により、貪食した異物ストレスによるアポトーシスを抑制する分子であるAIM(Apoptosis Inhibitor of Macrophage)のマクロファージでの発現が誘導されないことを明らかにした。本講演では、マクロファージの機能制御におけるMafBを含むLarge Maf転写因子の役割についてお話ししたい。

参考文献
1. Yadav MK, et al. Transcription factor MafB is a marker of tumor-associated macrophages in both mouse and humans. Biochem Biophys Res Commun. 521, 590-595, 2020.
2. Tran MTN, et al. MafB is the primary regulator of complement component C1q. Nat Commun. 8, 1700, 2017.
3. Shichita T, et al. MAFB prevents excess inflammation after ischemic stroke by accelerating clearance of damage signals through MSR1. Nat Med. 23, 723-732, 2017.
4. Hamada M, et al. MafB promotes atherosclerosis by inhibiting foam-cell apoptosis. Nat Commun. 5, 3147, 2014.

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