Gene Technology Center

要匡

NGS, AI (artificial intelligence)を用いた遺伝子関連疾患へのアプローチ

国立成育医療研究センター ゲノム医療研究部
                   部長 要 匡

 小児の希少・難病は、遺伝性疾患(遺伝子関連疾患)が多いとされている。その種類は現在8,500(OMIM登録数)を越えており、診断が困難、病態が不明といった疾患も多く、また個々に超希少疾患などは治療薬開発も進まない、といった問題があった。
 しかしながら、ゲノム解析技術の革新や人工知能(AI)の活用は、その原因解明や診断に大きな進展をもたらしている。また、遺伝子関連疾患の原因解明は、当該疾患ばかりでなく、ありふれた疾患への治療へも繋がり、ブロックバスターの登場といった事例などが現れつつある。
 そこで、本講演では、上記遺伝子関連疾患解析の重要性を呈示するとともに、本研究部が参画している、遺伝子関連疾患のゲノム解析を目的とした小児希少・未診断疾患イニシアチブ(現 第二期IRUD)、並びに、遺伝子機能解析、病態解析等を中心とした発展的プロジェクト、IRUD Beyondについて、研究部での実績を中心に紹介する。加えて、臨床的な診断に関し、現在開発中の、遺伝性疾患データベース(UR-DBMS)と自然言語処理、深層学習を得意とするAI(IBM Watson)を組み合わせた遺伝子関連疾患診断支援システムについて紹介する。

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