*GTC On Line News No.722(2006年7月12日)で配信した内容です*
=== 遺伝子組換え生物等規制法について・Part19 ===
〜〜〜 発育鶏卵の使用について 〜〜〜
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文部科学省のホームページに、平成18年4月21日付けで、発育鶏卵を使用する場合の拡散防止措置に関する考え方、という報告が掲載されていましたので、お知らせします。大変分かりやすくまとめてあると思いますので、ホームページに掲載されている文章を、そのまま転記します。
発育鶏卵を使用する場合の拡散防止措置に関する考え方
(研究振興局 ライフサイエンス課 生命倫理・安全対策室)
1 組換えセンダイウイルスや組換えインフルエンザウイルス等を作成する場合、その第二種使用等の実験分類としては微生物実験が適用されることから、執るべき拡散防止措置はP1、P2、P3等となる。
2 しかしながら、当該ウイルスを作成後、増殖する場合においては、その手法として培養細胞による増殖ではなく発育鶏卵内における増殖を用いることから、その第二種使用等の実験分類としては動物使用実験が適用される。したがって、執るべき拡散防止措置はP1A、P2A、P3A等となる。
3 P1A、P2A、P3A等の拡散防止措置は、通常の微生物実験に当たって必要となる設備の使用に加えて、通常の動物実験に必要な飼育室としての設備、逃亡の経路への逃亡防止措置の設置、ふん尿等を回収するための設備等の措置が満たすべき用件として課されているところである。
4 したがって、発育鶏卵の培養を長期に行う等により、鶏卵が孵化することでひよことなった場合には当然これらの要件が適用されることとなるが、発育鶏卵の状態のままで実験を行う限りにおいては、
(1) 飼育行為が発生しないことから、飼育室を必要としないこと、
(2) 逃亡行為が発生しないことから、防止措置を必要としないこと、
(3) ふん尿等の発生がないことから、回収装置を必要としないこと、
から、実質的に微生物使用実験と同種の拡散防止措置により、本実験に必要となる拡散防止措置が担保されることとなる。
5 以上のことから、発育鶏卵を使用してウイルスを増殖させる実験の拡散防止措置については、申請書において
(1) 鶏卵を孵化させないこと、
(2) 逃亡の可能性がないこと、
(3) ふん尿等の排泄物が生じる可能性がないこと、
が明確に示されている場合に限り、通常の微生物実験に当たって必要となる拡散防止措置(P1、P2、P3等)をもって確認することとする。
6 なお、5の(1)〜(3)の要件が満たされない場合、当該実験において執るべき拡散防止措置は、P1A、P2A、P3A等であることに留意する。