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遺伝子組換え生物等規制法について・Part8 

*GTC On Line News No.519 (2004年5月31日)で配信した内容です*

「GTC On Line News No.480」(2004年3月4日)から「GTC On Line News No.493」(2004年3月18日)にかけて、『遺伝子組換え生物等の 使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律』(以下、規制法と略記)等の概要を紹介しました。今年度、新規登録された方は見ていないと思いますので、興味がある方はホームページをご覧下さい。
さて、先日、バキュロウイルスを使用する場合の手続きについて質問を受けました。他の施設利用者の方にも参考になると思いますので、「Part8」としてお知らせします。

=== 遺伝子組換え生物等規制法について・Part8 ===
〜〜〜 バキュロウイルスの取扱い 〜〜〜
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文部科学省の「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」のページに、「研究開発等に係る遺伝子組換え生物等の第二種使用等に当たって執るべき拡散防止措置等を定める省令に基づき認定宿主ベクター系等を定める件」(平成16年度文部科学省告示第7号)が載っています。この告示第7号の「別表第2」に、Insect viruss (Arbovirusその他の脊椎動物に感染性があるものを除く。)が記載されています。バキュロウイルスは昆虫細胞に感染するウイルスですので、「Insect viruss」になります。従って、宿主の実験区分は「クラス 1」になります。
さて、ここで問題があります。同じ告示第7号の「別表第3」に、Baculovirusという記載があります。これはどういう意味でしょうか?
この「別表第3」というのは、規制法等の中でも非常に分かりにくい項目のひとつだと思います。上記文科省のホームページに「研究開発等に係る遺伝子組換え生物等の第二種使用等に当たって執るべき拡散防止措置等を定める省令」(平成16年文部科学省・環境省令第1号)というものが記載されています。この省令第1号の第4条に

遺伝子組換え実験(別表第一に掲げるものを除く。次条において同じ)に係る拡散防止措置の区分及び内容は、次の各号に掲げる遺伝子組換え実験の種類に応じ、それぞれ当該各号に定めるとおりとする。

という記載があります。この例外規定である「別表第一(第4条関係)」に中に

一 微生物使用実験のうち次のイからチまでに掲げる遺伝子組換え生物等に係るもの
イ ・・・
・・・
・・・
ヘ 自立的な増殖力及び感染力を保持したウイルス又はウイロイド(文部科 学大臣が定めるものを除く。)である遺伝子組換え生物等であって、その使用等を通じて増殖するもの

という記載があります。もともと、「別表第一(第4条関係)」そのものが例外規定ですので、その中に記載されている例外というのは、もとの第4条の規定に従うという事です。
では、この「文部科学大臣が定めるもの」が何かというのを記載したのが、告示第7号の「別表第3」になります。つまり、告示第7号の「別表第3」に記載されている「Baculovirus」は、『自立的な増殖力及び感染力を保持したウイルスで、その使用等を通じて増殖するもの』であっても、通常の拡散防止措置の区分及び内容で構わない、という事です。それでは通常の拡散防止措置の区分は何かというと、告示第7号の「別表第2」の「1」に記載されている「Insect viruss」に該当するので、「クラス1」になる、という訳です。
ここまでの説明で、バキュロウイルスの宿主としての拡散防止措置の区分が「クラス1」であることを示しました。そこで、核酸供与体がヒトやマウスなどの動物であれば実験分類は「クラス1」ですので『P1レベル』、核酸供与体がB型肝炎ウイルスであれば実験分類は「クラス2」ですので『P2レベル』の組換えDNA実験ということになります。

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