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201804yoshinobu

研究発表を行った学会;
2017年度 生命科学系学会合同年次大会(ConBio2017)
2017年12月6日〜9日(神戸)
タイトル;可変型遺伝子トラップ法による新規lincRNAの生体内機能解析.
発表者;吉信 公美子 氏
(熊本大学 生命資源研究・支援センター ゲノム機能分野)
要旨;
我々は、可変型遺伝子トラップクローンデータベースEGTC(http://egtc.jp)を公開している。long intergenic non-coding RNA (lincRNA)の機能解明を目的とし、EGTCでlincRNAをトラップしている12ラインのスクリーニングを行った。その中でホモ接合体の一部が胚性致死を示す21-W321ラインの解析を行っている。
21-W321ラインは、機能未知のlincRNA遺伝子(1600020E01Rik)をトラップしており、成体臓器のX-gal染色による発現解析では主に脳、腎臓、生殖器に強い染色が見られた。ヘテロ接合体同士の交配により生まれたホモ接合体の割合が少なかった。さらに、12.5日胚や9.5日胚で、また胚盤胞から樹立したES細胞株においてもホモ接合体の割合は少なく、この遺伝子の発生初期段階での重要な働きが示唆された。
しかしながら、21-W321クローンでは、この遺伝子の第2エクソンと第3エクソンの間にトラップベクターがtail-to-tailで2コピー挿入されており、余分な逆向きのベクターが表現型に影響していることが危惧された。そこでCRISPR-Cas9システムにより逆向きのベクターの除去を試み、理想的な形で除去されたクローン21-W321SC (single copy)を得た。このクローンからキメラマウスを作製し、マウスラインを樹立した。現在、表現型解析を進めており、その結果を報告する。

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