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202311Yoshimura

研究発表を行った学会;日本遺伝学会第95回大会
2023年9月6日〜8日(熊本市)
タイトル; マウス精巣の減数分裂に必須の役割を担う新規熱ショック応答性転写因子の解析.
発表者;吉村 早織氏
(熊本大学 発生医学研究所 染色体制御分野)
要旨;
精子形成において減数分裂は必須の過程であるが、減数第一分裂前期における遺伝子発現の制御機構は未だ不明な点が多い。我々は以前マウスの生殖細胞において減数分裂の開始に働くMEIOSIN を発見したが、MEIOSIN の標的には減数分裂を制御する因子とともに、機能不明の遺伝子も多く含まれていた。
今回、その機能不明の遺伝子の一つとしてHeat shock transcription factor 5(HSF5)が同定された。scRNA-seq や免疫染色のデータからHsf5は減数第一分裂期前期を進行中の精母細胞や円形精子細胞で特異的に発現することが判明した。HSF5 はDNA 結合ドメインを持ち転写に関与することが推定されるが、実際にChIP-seq のデータからHSF5 は精子形成に関連する複数の遺伝子のプロモーター領域に結合することや、IP-MS の結果からHSF5 はSWI/SNF と結合してクロマチンリモデリングに関与していることが示唆された。さらに、Hsf5 ノックアウトマウスではパキテン後期の精母細胞の消失を伴って減数第一分裂前期の進行が阻害されることが判明した。
またマウスにおいて深部体温条件下では減数分裂に障害が出ることが知られる。HSF ファミリーは様々な臓器で熱ショック応答を制御する転写因子であるが、HSF5 の解析により精巣での熱ショック応答における遺伝子発現制御の解明が期待される。

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